古典力学 · 第12回 · 動画6 · インタラクティブ教材

重力は爆発に気づかない:大きい破片はどこに落ちるか

I重要な公式

公式名称必要なもの
F⃗ ext=msysA⃗cm  ⇒  A⃗cm=g⃗\vec{F}^{\,\text{ext}} = m_{\text{sys}}\vec{A}_{cm} \;\Rightarrow\; \vec{A}_{cm} = \vec{g}質量中心(重心)の加速度外力は重力だけであること
R⃗cm=m2r⃗2+m3r⃗3m2+m3\vec{R}_{cm} = \dfrac{m_2\vec{r}_2 + m_3\vec{r}_3}{m_2 + m_3}2粒子の質量中心2つの質量と2つの位置
R⃗cm(tf)=2xi i^\vec{R}_{cm}(t_f) = 2x_i\,\hat{i}着地時の質量中心放物線の対称性と、等しい落下時間
m1v1=m2v2+m3v3m_1v_1 = m_2v_2 + m_3v_3爆発の前後の運動量爆発が一瞬であること

ポイント: 内力は対になって打ち消し合うので、質量中心は乱されていない放物線の上を飛び続けます。m2=14m1m_2 = \tfrac{1}{4}m_1 が原点に戻ってくるなら、2xi=34x3,f2x_i = \tfrac{3}{4}x_{3,f} から x3,f=83xix_{3,f} = \tfrac{8}{3}x_i が得られます。最高点の高さも、投射角も、gg も使いません。

II質量中心は気づかない

爆発で破片は散らばりますが、それらの位置を質量で重みづけした平均は、元の放物線の上にとどまります。

III大きい破片が落ちるべき場所

m2m_2 が発射台に戻っているとき、m3m_3 の着地点のうち、質量中心を 2xi2x_i に置くものはちょうど一つです。

💡 効くのは比だけです。m1m_1 は約分されるので、2 kg の飛翔体でも 2000 kg の飛翔体でも、大きい破片はまったく同じ場所に落ちます。

IV方法その2 — 爆発の前後の運動量

質量中心を使わなくても同じ答えになります。小さい破片の戻り方が、すべての速度を決めます。

💡 方法その1では、何がどれだけ速く動いているかを一度も問いませんでした。しかし、もし問題が大きい破片の地面に当たるときの速さを尋ねていたら、答えられたのはこの方法だけです。

V確認クイズ

問1 · 質量を分ける

条件: 質量 m1m_1 の投射体がちょうど2つの破片に分かれ、m3=3m2m_3 = 3m_2 です。それぞれの破片の質量を m1m_1 を使って求めてください。

✅ 正解です! 4つの等しい分け前のうち、小さい破片が1つを、大きい破片が残りの3つを受け持ちます。
❌ それは m3=2m2m_3 = 2m_2 のときの分け方です。 ここでは大きい破片は小さい破片の3倍なので、合計は m2+3m2=4m2m_2 + 3m_2 = 4m_2 であり、3m23m_2 ではありません。
❌ 惜しい! 爆発では質量が保存されます:m2+m3=m1m_2 + m_3 = m_1。解く前に、この式に m3=3m2m_3 = 3m_2 を代入しましょう。
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系から何も出ていかないので、質量は保存されます。

m2+m3=m1m_2 + m_3 = m_1

与えられた比 m3=3m2m_3 = 3m_2 を代入します。

m2+3m2=4m2=m1⇒m2=14m1m_2 + 3m_2 = 4m_2 = m_1 \quad\Rightarrow\quad m_2 = \tfrac{1}{4}m_1

したがって

m3=3m2=34m1m_3 = 3m_2 = \tfrac{3}{4}m_1

質量の情報から得られるのは、この2つの割合だけです。m1m_1 の実際の値は最終的な答えから消えます。

問2 · 質量中心はどこに着地するか

条件: 爆発は最高点、つまり水平方向に xix_i だけ前方の地点で起こり、2つの破片は同じ瞬間 tf=2t1t_f = 2t_1 に地面に着きます。その瞬間の質量中心の位置を求めてください。

✅ 正解です! 爆発のあいだも A⃗cm=g⃗\vec{A}_{cm} = \vec{g} なので、質量中心は乱されていない放物線を最後までたどります。最高点が xix_i にある放物線は、2xi2x_i で地面に戻ります。
❌ それは質量中心ではなく、m3m_3 の着地点です。 質量中心は2つの破片のあいだにあります。83xi\tfrac{8}{3}x_i まで飛ぶのは重い破片だけです。
❌ 惜しい! 爆発を起こすのは内力で、内力は A⃗cm=g⃗\vec{A}_{cm} = \vec{g} を変えられません。質量中心は最高点で止まらず、元の放物線に沿って動き続けます。
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ステップ1 — 外力は重力だけ。 爆発の化学的な力は第三法則の対になっていて打ち消し合うので、

m1A⃗cm=m1g⃗⇒A⃗cm=g⃗m_1\vec{A}_{cm} = m_1\vec{g} \quad\Rightarrow\quad \vec{A}_{cm} = \vec{g}

が爆発の前も、最中も、後も成り立ちます。したがって質量中心は、壊れなかった場合に投射体が描いたはずのまったく同じ放物線の上を飛びます。

ステップ2 — その放物線の対称性を使う。 最高点は発射台から水平距離 xix_i の所にあり、下りの半分は上りの半分を鏡に映した形なので、放物線は次の位置で地面に達します。

R⃗cm(tf)=2xi i^\vec{R}_{cm}(t_f) = 2x_i\,\hat{i}

なぜ時刻が重要か: 最高点では速度は完全に水平で、破片は水平に飛び離れるので、どちらの破片も鉛直方向の速度を得ません。どちらも同じ高さから vy=0v_y = 0 で落ち、どちらも時間 t1t_1 かかり、どちらも tf=2t1t_f = 2t_1 に地面にあります。これが、両方の破片の位置がわかる唯一の瞬間です。

問3 · 別の分け方

条件: 設定は同じ(最高点で爆発し、小さい破片は発射台に戻る)ですが、今度は m3=2m2m_3 = 2m_2 です。大きい破片の質量と、その着地距離 x3,fx_{3,f} を求めてください。

大きい破片の質量はいくらですか?

発射台からどれだけ離れた所に落ちますか?

✅ 正解です! 大きい破片が軽くなると、質量中心を 2xi2x_i に保つためにより遠くまで飛ばなければなりません。23x3,f=2xi\tfrac{2}{3}x_{3,f} = 2x_i から 3xi3x_i です。
❌ 質量の分け方を確かめましょう。 m3=2m2m_3 = 2m_2 なら合計は m2+2m2=3m2=m1m_2 + 2m_2 = 3m_2 = m_1 なので、破片は4分の1ずつではなく3分の1ずつに分かれます。
❌ つり合いを確かめましょう。 m2m_2 は原点にあるので何も寄与しません。したがって m3x3,f=m1⋅2xim_3x_{3,f} = m_1\cdot 2x_i です。これを x3,fx_{3,f} について解きましょう。
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ステップ1 — 質量。 m2+m3=m1m_2 + m_3 = m_1 と m3=2m2m_3 = 2m_2 から:

3m2=m1⇒m2=13m1,m3=23m13m_2 = m_1 \quad\Rightarrow\quad m_2 = \tfrac{1}{3}m_1, \qquad m_3 = \tfrac{2}{3}m_1

ステップ2 — 着地時の質量中心。 幾何学的な配置は何も変わっていないので、R⃗cm(tf)=2xi i^\vec{R}_{cm}(t_f) = 2x_i\,\hat{i} はそのまま成り立ちます。r⃗2=0⃗\vec{r}_2 = \vec{0} なので第1項は消えます。

2xi=m2(0)+m3 x3,fm1=23m1 x3,fm1=23x3,f2x_i = \frac{m_2(0) + m_3\,x_{3,f}}{m_1} = \frac{\tfrac{2}{3}m_1\,x_{3,f}}{m_1} = \tfrac{2}{3}x_{3,f}

ステップ3 — 解く。

x3,f=32⋅2xi=3xix_{3,f} = \tfrac{3}{2}\cdot 2x_i = 3x_i

妥当性チェック: この破片は動画の 34m1\tfrac{3}{4}m_1 より軽いので、平均を 2xi2x_i に保つにはより遠くまで届かなければなりません。実際、3xi>83xi3x_i > \tfrac{8}{3}x_i です ✓

問4 · 小さい破片がそのまま落ちるとき

条件: 質量は元のとおり m2=14m1m_2 = \tfrac{1}{4}m_1、m3=34m1m_3 = \tfrac{3}{4}m_1 ですが、今回は爆発のあと小さい破片の水平方向の速度がゼロになり、最高点からまっすぐ下に落ちます。壊れる前の投射体の最高点での速さは v1v_1 で、xi=v1t1x_i = v_1t_1 です。v3v_3 と着地距離 x3,fx_{3,f} を求めてください。

爆発直後の大きい破片の速度はいくらですか?

大きい破片は発射台からどれだけ離れた所に落ちますか?

✅ 正解です! 今度は後ろ向きに投げ出されるものがないので、大きい破片に必要な前向きの速さは小さくなり(43v1\tfrac{4}{3}v_1。53v1\tfrac{5}{3}v_1 ではありません)、元の答えより手前の 73xi\tfrac{7}{3}x_i に落ちます。
❌ 運動量のつり合いをやり直しましょう。 小さい破片は今度は水平方向の運動量をまったくもちません:m1v1=14m1(0)+34m1v3m_1v_1 = \tfrac{1}{4}m_1(0) + \tfrac{3}{4}m_1v_3。したがって v3v_3 は 43v1\tfrac{4}{3}v_1 でなければならず、動画の 53v1\tfrac{5}{3}v_1 ではありません。
❌ 2つの区間を足しましょう。 Δx3=v3t1\Delta x_3 = v_3t_1 は爆発後の移動距離です。爆発地点はもともと xix_i だけ前方にあったので、x3,f=xi+Δx3x_{3,f} = x_i + \Delta x_3 です。
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ステップ1 — 爆発の前後の運動量。 爆発は一瞬なので、重力が与える力積は無視でき、水平方向の運動量は変わりません。v2=0v_2 = 0 として:

m1v1=14m1(0)+34m1v3m_1v_1 = \tfrac{1}{4}m_1(0) + \tfrac{3}{4}m_1v_3 v1=34v3⇒v3=43v1v_1 = \tfrac{3}{4}v_3 \quad\Rightarrow\quad v_3 = \tfrac{4}{3}v_1

ステップ2 — 地面までの運動学。 小さい破片は水平方向の速度をもちませんが、やはり vy=0v_y = 0 なので、どちらの破片も同じ時間 t1t_1 だけ落下します。大きい破片の移動距離は

Δx3=v3t1=43v1t1=43xi\Delta x_3 = v_3t_1 = \tfrac{4}{3}v_1t_1 = \tfrac{4}{3}x_i

ステップ3 — 爆発前の区間を足す。

x3,f=xi+43xi=73xix_{3,f} = x_i + \tfrac{4}{3}x_i = \tfrac{7}{3}x_i

方法その1で確かめる。 小さい破片は今度は最高点の真下、xix_i に落ちるので、

Rcm(tf)=14xi+34(73xi)=14xi+74xi=2xi ✓R_{cm}(t_f) = \tfrac{1}{4}x_i + \tfrac{3}{4}\left(\tfrac{7}{3}x_i\right) = \tfrac{1}{4}x_i + \tfrac{7}{4}x_i = 2x_i \ \checkmark

2つの道筋の答えは一致します。動画のときとまったく同じです。

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