古典力学 · 第13回 · 動画4 · インタラクティブ教材
| 公式 | 名称 | 要点 |
|---|---|---|
| 力積と運動量の関係(運動量定理) | 質量が流れても成り立つ( は成り立たない) | |
| の方針 | 移動する を見きわめる | |
| 質量一定の系の帳簿 | は両方の時刻で数に入れる | |
| 石炭車(例題12.1) | 、石炭は鉛直に落ちる |
ポイント: 系の境界は、物体ではなく質量についていきます。 は、どこにあろうと、 でも でも同じように系に属します。そうしてはじめて が成り立ちます。
結果を決めるのは、 が入るか出るかだけではなく、運動の向きの運動量を運ぶかどうかです。
力積と運動量の関係は質量の変わらない系を必要とするので、 は両方の時刻で数に入れます。
💡 分類ごとに変わるのは、帳簿の中央の項だけです。 は、落ちてくる雨ではゼロ、消防ホースでは 、ロケットの噴出ガスでは後ろ向きになります。
静止したホッパーから落ちる石炭は質量を増やしますが、前向きの運動量はもち込まないので、同じ力積でより大きな質量を動かすことになります。
💡 が大きくなると、石炭を積む車の速さは に近づきます。これは、加えた力がすべて、新しく届いた石炭を加速するのに使われる速さです。
問1 · 質量の移動を分類する
条件: 質量 の貨車が摩擦のないレールの上を速さ で前に進んでいて、そこへ穀物が速さ で水平に前向きに吹き込まれます。これはどの分類ですか?
分類に必要な答えは2つだけです。
1 — 質量はどちら向きに流れるか? 穀物は貨車に着地するので、貨車の質量は増えます。これは質量が入る2つの分類のどちらかです。
2 — は 方向の運動量を運ぶか? 穀物は速さ で水平に吹き込まれるので、ひとかたまりは次の運動量をもって届きます。
なので、届く穀物は貨車より速く、ぶつかるたびに前向きの運動量を貨車に渡します。運動量をもって質量が入るのは分類3で、ボートを押し進める消防ホースと同じ物理です。
鉛直に落ちる雨と比べてみましょう。質量の流れは同じでも なので分類1となり、逆に貨車は遅くなります。
問2 · スケーターの袋からもれる砂
条件: 全質量 のスケーターが摩擦のない氷の上を速さ ですべっています。砂がスケーターから見てまっすぐ下にもれ、質量 が出ていきました。水平方向の外力ははたらきません。そのあとのスケーターの速さを求めてください。
質量一定の系として、スケーター、袋、そしてこれから出ていく砂を選びます。この境界を横切るものはなく、水平方向の外力もはたらかないので、 は両方の時刻で同じです。
前: すべてが一緒に動いています。
後: スケーターは質量 で新しい速さ で動き、出ていった砂は、まだ系の中にあって、離れたときの前向きの速さ を保っています。
等しいとおく:
なので となり、スケーターの速さは変わりません。
これが分類2の特徴です。スケーターから見ると砂はただ落ちるだけで、運動の向きの運動量をもち去りません。質量は出ていきますが、速さは変わりません。
問3 · 石炭車に石炭を積む
条件: 質量 の空の車が、一定の力 に引かれて静止状態から動き出します。同時に、静止したホッパーから石炭が一定の割合 で鉛直に落ち、合計 が移るまで続きます。移し終えるまでの時間 と最終の速さ を求めてください。
移し終えるまでの時間はいくらですか?
最終の速さはいくらですか?
ステップ1 — 分類する。 石炭は静止したホッパーから鉛直に落ちるので、水平方向の速度ゼロで届きます。分類1、質量は入るが運動量は入らない場合です。
ステップ2 — 質量一定の系を選ぶ。 車と石炭全体の質量 を合わせたものをとります。こうすれば何も入らず、何も出ていきません。石炭は境界の内側で、ホッパーから車へ移るだけです。
ステップ3 — 移し終えるまでの時間。 石炭は一定の割合 でたまっていきます。
ステップ4 — 方向の2つの状態。 最初、車は静止していて、石炭は動かないホッパーの中にあります。
最後には、石炭を積んだ質量 の車が で動いています。
ステップ5 — 力積と運動量の関係。 力は一定なので、力積はただの です。
閉じた形で確かめる:
空の車を同じ s だけ引けば、 m/s に達します。力積が同じで質量が大きければ、速さは小さくなります。
問4 · 自由に走る貨車に降る雨
条件: 屋根のない質量 の貨車が、摩擦のない水平なレールの上を、力を加えられずに速さ で走っています。雨が速さ でまっすぐ下に降り、質量 が貨車にたまります。貨車の新しい速さを求めてください。
系は、貨車と雨のひとかたまり を合わせたものです。ひとかたまりがまだ空中にあっても、もう貨車に乗っていても、両方の時刻で数に入れます。
では: 貨車は で動き、落ちてくる雨はまっすぐ下に動いているので、運動量の 成分はゼロです。
では: 雨は着地して、新しい速さ で一緒に動いています。
水平方向の外力はない(摩擦のない水平なレール)ので、 は変わりません。
貨車は遅くなります。後ろへ押したものは何もありません。同じ前向きの運動量で、より大きな質量を運ぶことになっただけです。これを多くのひとかたまりについて繰り返すと が得られ、その解は です。
鉛直方向の速さ は一度も現れません。鉛直方向の力積はレールが受け止め、帳簿で効くのは 成分だけです。
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