古典力学 · 第16回 · 動画3 · インタラクティブ教材
| 公式 | 名称 | 必要なもの |
|---|---|---|
| ニュートンの第三法則 | 内力の対1組。1つめの添字が力の出どころ、2つめの添字が力を受ける側 | |
| 1つにまとめた二体の仕事 | 対の力と相対変位 。個々の経路はどちらも不要 | |
| 内部ポテンシャルエネルギーの変化 | 保存力であること。そのため積分は経路によらず、状態 と だけで決まる | |
| 閉じた系の帳簿 | 外力の仕事がなく、非保存力の内力もないこと |
ポイント: 内力の対がする仕事は間隔の変わり方だけで決まるので、 のどの部分も、どちらか一方の物体に割り当てることはできません。ポテンシャルエネルギー(位置エネルギー)は相互作用の、つまり二物体の組の性質であって、本だけのものでも地球だけのものでもありません。
それぞれの物体は自分の分の仕事を受け取りますが、その合計は間隔の変わり方だけで決まります。
💡 チャレンジ: 力の作用線に沿った間隔が変わらないような、2つの物体の動かし方を見つけてください。どちらの物体にも仕事がされるのに、、 となります。
二物体の組が失った運動エネルギーは、そのままポテンシャルエネルギーとして増えます。そして一往復すると、どちらの変化も0になります。
二物体の相対運動は にしたがいます。2つの質量を組み合わせた質量をもつ、ただ1つの粒子です。
💡 のとき換算質量は に近づき、重い相手はほとんど動きません。本を持ち上げたとき、本だけがエネルギーをもっているように見えるのはこのためです。
問1 · 1ステップを1つにまとめる
条件:2つの物体が、ただ1つの保存力の内力で相互作用しています。ある小さな1ステップのあいだ、物体2が物体1におよぼす力は で、物体1は 、物体2は だけ動きます。この対がする仕事 を求めてください。
2つの仕事とエネルギーの関係を足し合わせ、2つめの式に第三法則を使います。
相対変位は
です。したがって
遠回りで検算: 、 で、 ✓ です。まとめた形では、2つの別々の経路はまったく必要ありませんでした。
問2 · 組ごと運ぶ
条件:保存力の内力 で相互作用する2つの物体を、外から手で、どちらも同じ変位 だけ運びます。したがって間隔はまったく変わりません。 を求めてください。
相対変位は0になります。
したがって
物体ごとに見ると: 、 です。対の力は物体2から物体1へ を移すだけで、何もたくわえません。
外からの手は系の運動エネルギーを変えるかもしれません。しかし を決めるのは内力の対だけで、その力が見ているのは間隔だけです。そして間隔はまったく動いていません。
問3 · 換算質量と帳簿
条件: と からなる閉じた系が、ただ1つの保存力の内力だけで相互作用しています。2つの物体の相対速さが から に増えます。換算質量と を求めてください。
換算質量はいくらですか?
ポテンシャルエネルギーの変化はいくらですか?
ステップ1 — 換算質量。 2つの物体の第二法則の式を引き算すると となるので、かっこの中身が です。
ステップ2 — 相対速さから仕事を求める。 を使うと、被積分関数はちょうど時間微分の形になり、両端の値だけが残ります。
ステップ3 — 帳簿。 で、定義により
がどちらの質量よりも小さいことに注意しましょう。相対運動はいつも、2つの物体のどちらよりも軽い粒子のようにふるまいます。
問4 · いくつもの相互作用、1つの帳簿
条件:3つの物体からなる閉じた系に、保存力の内力による相互作用が2つあり、非保存力の内力はありません。状態 から状態 へ移るあいだに、相互作用1は仕事 を、相互作用2は仕事 をします。2つのエネルギーの変化と、 に戻る往復の結果を求めてください。
状態 A から状態 B へ
次に、B から A へ任意の道筋で戻ると
ステップ1 — 相互作用ごとに1項。 仕事は足し合わせることができるので、ポテンシャルエネルギーの変化も足し合わされます。
ステップ2 — 帳簿。 外力の仕事がなく、非保存力の内力もないので、
ステップ3 — 往復。 どの力も保存力なので、閉じた経路を一周するあいだの仕事は0です。
帰り道では、相互作用は合計 の仕事をして、行きの を打ち消さなければなりません。系が使ったエネルギーは、そっくり返ってくるのです。
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