古典力学 · 第18回 · 動画5 · インタラクティブ教材
| 公式 | 名称 | 必要なもの |
|---|---|---|
| ニュートンの第二法則の動径成分 | 動径方向の軸は外向き。加速度は向心加速度で、中心向きに | |
| 接触を失う条件 | 面は押すことはできても、引くことは決してできない | |
| 力学的エネルギー保存則(中心で ) | 摩擦のない面、てっぺんで静止から放す、 | |
| 離れる角度と離れる瞬間の速さ | 2つの式を同じ瞬間に課す |
ポイント: 2つの式から を消去すると となり、垂直抗力は角度だけの関数になります。エネルギー保存則だけでは、垂直抗力がゼロになる位置は決してわかりません。 は仕事をしないので、エネルギーの式にはまったく現れないからです。
重力の動径成分は2つに振り分けられます。物体が曲がるのに必要な分と、面がまだ支えている分です。
球のてっぺんは不安定なつり合いの位置なので、放すときのひと押しはゼロではないものの、無視できるほど小さくなければなりません。問4で見るように、はっきり有限の初速があると、離れる点は球の上のほうへ移ります。
ニュートンの法則は接触が保てる速さを決め、エネルギーは落下で得られる速さを決めます。2つが一致するのは1度だけです。
質量、半径、重力加速度は離れる瞬間の速さを決めますが、角度にはどれも影響しません。
この打ち消し合いは球に特有の事実で、ドーム一般に成り立つわけではありません。物体が下るにつれて曲率半径が変わる面では、離れる角度もそれに応じて変わります。
問1 · 接触が失われる位置
条件: 固定された半径 の摩擦のない球のてっぺんで、小さなブロックを静止から放します。ブロックが面を離れる角度 を、鉛直から測って求めてください。
ステップ1 — ニュートンの第二法則の動径成分(外向きを正とし、加速度は向心加速度):
離れる瞬間には、面が押す力はもう残っていないので となり、
ステップ2 — エネルギー保存則(球の中心で )。てっぺんで静止から放すので 、角度 では です。面には摩擦がなく、 は仕事をしないので、 です:
ステップ3 — 組み合わせる。 運動エネルギーの項に を代入します:
どの項にも同じ因子 がついていたので、、、 はすべて打ち消し合いました。問題で与えられた半径は、答えには関係のない値です。
問2 · エネルギーだけでは足りない理由
条件: 摩擦のない球の上のブロックで、滑るあいだ力学的エネルギーは完全に保存されます。エネルギー保存則だけでは離れる角度 が求められない理由を選んでください。
垂直抗力は面に垂直で、ブロックの変位は面の接線方向です。したがって
となり、次の式に は現れません:
この1本の式は と を結びつけますが、「接触を失う」というのは についての主張なので、この式では表せません。ニュートンの第二法則の動径成分には が含まれます:
2つの式から を消去すると となり、これをゼロとおくと が求まります。どちらの道具も単独では答えを出せません。2つを合わせてはじめて、離れるその一瞬での2つの未知数が決まるのです。
問3 · 途中ではまだ接している
条件: 同じ摩擦のない球で 、 とし、ブロックをてっぺんで静止から放します。まだ面に接している での速さと、ブロックにはたらく垂直抗力を求めてください。
30° での速さ
30° での垂直抗力
ステップ1 — エネルギー保存則から速さを求める。 中心からの高さは から に下がります:
ステップ2 — 動径方向の運動方程式から垂直抗力を求める。 より、
収支を確かめる。 重力の動径成分は です。曲がるのに が使われ、残りの を面が支えます。3つの数は を満たし、 がゼロになるのは のときだけです。
問4 · てっぺんでのひと押し
条件: 同じ摩擦のない球ですが、ブロックを静止から放すのではなく、 を満たす小さな初速 でてっぺんから送り出します。新しい離れる角度 を求めてください。
ステップ1 — 初速があるときのエネルギー。 、 です。 とおくと、
ステップ2 — 離れる条件は変わらない。 は、やはり を要求します。代入すると、
ステップ3 — を代入する:
とおくと に戻ります。したがって、おなじみの は、この球で離れる角度として最大の値です。初速があれば、ブロックはそれだけ早く面を離れます。
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