古典力学 · 第20回 · 動画4 · インタラクティブ教材
| 公式 | 名称 | 必要なもの |
|---|---|---|
| 極座標での質量要素 | 一様な円板。面積 の小さな部分は、車軸から垂直距離 のところにある | |
| 中心のまわりの一様な円板 | 質量と半径。同じ と の薄い輪(円環)では、まるまる になる | |
| 平行軸の定理 | 質量中心(重心)のまわりの慣性モーメントと、2本の軸のあいだの垂直距離 | |
| 2つの計算例 | 一方の端を通り棒に垂直な軸のまわりの棒。縁を通り面に垂直な軸のまわりの円板 |
ポイント: は決して負にならないので、互いに平行な軸の中では、質量中心を通る軸のまわりの慣性モーメントが最小です。そして定理が結びつけるのは任意の軸とその軸だけなので、 から へ移るには、 を引いてから を足します。
半径 の内側の質量は に比例して増えますが、その部分がもつ慣性モーメントは に比例して増えます。
どの平行な軸でも、慣性モーメントは質量中心を通る軸より だけ大きくなります。
💡 定理が結びつけるのは、任意の軸と質量中心を通る軸だけです。 から、同じく質量中心からずれた別の軸 へ移るには、まず を引き、次に を足します。
棒の端を通る軸のまわりの慣性モーメントを、定理と新たな積分の2通りで求めます。
問1 · 中心と縁の中間を通る軸のまわりの円板
条件: 質量 、半径 の一様な円板の、中心を通り面に垂直な軸のまわりの慣性モーメントは です。この円板を、中心と縁の中間の点を通る平行な車軸に取りつけ直します。 を求めてください。
軸間距離は半径の半分です。
平行軸の定理により、これを質量中心のまわりの値に足します。
当然ながら、中心のまわりの値 と縁のまわりの値 のあいだに入ります。加わる項は に比例するので、中間の点では、縁のときに加わる量のわずか4分の1しか加わりません。
問2 · 端から4分の1の点を通る軸のまわりの棒
条件: 質量 、長さ の一様な棒の慣性モーメントは、中心を通り棒に垂直な軸のまわりで 、一方の端を通る平行な軸のまわりで です。ここで、その端から距離 の点を通り棒に垂直な軸をとります。この軸のまわりの慣性モーメントを求めてください。
ステップ1:質量中心を通る軸からの軸間距離を求めます。 質量中心は真ん中、つまりどちらの端からも のところにあり、新しい軸は一方の端から のところにあります。
ステップ2:質量中心のまわりの値から定理を使います。
から始めてはいけない理由: 定理が成り立つのは、任意の軸と、それに平行で質量中心を通る軸とのあいだだけです。端の軸から始めるなら、正しい道筋は次のとおりです。
これは途中で を経由し、同じ答えを与えます。
問3 · 縁のまわりに回転する円板
条件: 質量 、半径 の一様な円板()が、縁の上の一点を通り面に垂直な軸のまわりに、角速度 で回転しています。その軸のまわりの慣性モーメントと運動エネルギーを求めてください。
縁を通る軸のまわりの慣性モーメントはいくらですか?
角速度 のときの運動エネルギーはいくらですか?
ステップ1:縁を通る軸のまわりの慣性モーメント。 縁を通る軸と、それに平行で中心を通る軸との軸間距離は、半径 です。
ステップ2:運動エネルギーには回転軸のまわりの慣性モーメントを使います。
同じ で中心の軸のまわりに回る場合と比べます:
加わる項 だけで の2倍あるので、同じ角速度でも、縁のまわりに回るときは3倍のエネルギーをたくわえます。
問4 · 薄い輪と円板を、どちらも縁のまわりで比べる
条件: 薄い輪(円環)と一様な円板は、質量 も半径 も同じで、、 です。どちらも、自分の縁の上の一点を通り面に垂直な軸のまわりに、同じ角速度 で回転しています。比 を求めてください。
ステップ1:それぞれの軸を縁へ移します。 軸間距離はどちらも です。
ステップ2:エネルギーの比をとります。 が同じなので、係数 は打ち消し合います。
定理によって比較がどう変わったか: 中心のまわりでは、円板は車軸の近くにも質量をもっているので、薄い輪が円板を で上回ります。どちらの軸も同じ だけずらすと、それぞれに同じ が加わります。等しくない2つの数に同じ量を足すと、その比は1に近づきます。ここでは から まで下がります。
正解数:0 / 4