古典力学 · 第21回 · 動画1 · インタラクティブ教材
| 公式 | 名称 | 意味 |
|---|---|---|
| のまわりのトルク | から への位置ベクトルが先、力が後 | |
| 大きさ | 単位は 。 または のとき 0 | |
| モーメントアーム | は から作用線までの垂直距離 | |
| 平面での符号 | 見ている平面内で のまわりに反時計回りに回す力の場合:反時計回りを正とすれば (、手前向き)、時計回りを正とすれば () |
ポイント: トルクは必ず、ある点のまわりのトルクです。別の のまわりでは、同じ力でもモーメントアームが変わり、符号が逆になることさえあります。平面の問題では、正とする法線の向きと、平面をどちら側から見るかを明示してはじめて、符号が意味をもちます。
一つのトルクに二通りの読み方があります:。 は から作用線までの距離です。
力は一つで固定されていても、トルクは によって変わります。作用線上では 0、その両側では符号が逆です。
時計回りか反時計回りかは見る側によって変わりますが、ベクトル は変わりません。
問1 · 斜めに引くスパナ
条件: 整備士がスパナを大きさ の力で引きます。力がはたらく点は、ボルトの中心 から のところです。 と のなす角は です。 のまわりのトルクの大きさ を求めてください。
のまわりのトルクの大きさは、二つのベクトルの大きさの積に、なす角のサインをかけたものです。
同じ積の二通りの読み方は一致します。サインを距離の側にまとめると、 で です。力の側にまとめると、 で です。
問2 · 距離とモーメントアームの違い
条件: 門扉の上の、蝶番 から の点 に、 の力がはたらきます。力は斜めに加えられているので、その作用線は から のところを通ります。蝶番のまわりのトルクの大きさ を求めてください。
から作用線までの垂直距離は、定義によりモーメントアームです:。トルクは力とそのモーメントアームの積です。
ほかの読み方で確かめます。 なので、角は を満たします。したがって
ここで です。距離 は、必ず と組になって現れます。
問3 · 一つの力と二つの基準点
条件: 紙面の 平面内で、 方向を向いた の力が にはたらいています。反時計回りを正とするので、 は紙面の手前向きです。 のまわりと のまわりのトルクを求めてください。
S = (0, 0) のまわりのトルク
S′ = (4.0 m, 3.0 m) のまわりのトルク
ステップ1 — 作用線。 力は を通って の向きを向いているので、作用線は水平な直線 です。どのモーメントアームも、基準点からこの直線までの鉛直距離です。
ステップ2 — のまわり。 モーメントアームは なので、 です。作用線は の上を通り、力は右を向いているので、 のまわりの回転は時計回りです。
ステップ3 — のまわり。 作用線は の 下を通るので、 です。回転の中心より下で右向きに押すので、回転は反時計回りです。
外積で確かめます( は紙面の手前向き)。
同じ力でも、二つの点のまわりでは大きさが異なり、符号も逆のトルクになります。
問4 · 一つのターンテーブルと二人の観測者
条件: 直径 の水平なガラスのターンテーブルが、中心 を通る鉛直な車軸のまわりに回ります。縁の点 に、縁の接線に沿って の力がはたらき、上から見下ろす観測者には、台が反時計回りに回るように見えます。2人目の観測者はターンテーブルの下に寝そべって見上げ、自分から見て時計回りを正と決めます。 の向きと、2人目の観測者が記録する符号つきのトルクを求めてください。
S のまわりのトルクの向き
下の観測者が記録する符号つきのトルク
ステップ1 — 大きさ。 力は縁に接しているので に垂直で()、モーメントアームは半径 です。
ステップ2 — 向き。 上から見て反時計回りに右手の指を曲げると、親指は上を向きます。したがって は鉛直上向き、車軸に沿った です。 と の平面内には決してありません。
ステップ3 — 下の観測者。 彼女には鏡に映した像が見えるので、台は時計回りに回ります。彼女が正とした向きは、自分から見た時計回りです。指をその向きに曲げると、親指は彼女から遠ざかる向き、つまり上を向きます。トルクは彼女の正の法線の向きを向いているので、彼女が記録する値は
比較。 上にいて時計回りを正とした観測者は、下向きの法線を使い、 と記録するでしょう。トルクのベクトルはどちらの場合も同じで、違うのは正とした法線だけです。だからこそ、符号の約束では、平面をどちら側から見るかを述べなければならないのです。
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