古典力学 · 第21回 · 動画4 · インタラクティブ教材
| 公式 | 名称 | 必要なもの |
|---|---|---|
| 重心(重力の作用点) | がどの粒子でも同じであること。このとき全体の重さ は質量中心にはたらく | |
| 惰性で止まるときのトルク | 慣性モーメントと、一定の角加速度で止まるまでの時間 | |
| 慣性をもつ滑車 | 軸のまわりの2つの張力のトルク(おもり1が落ちるときの時計回りを正、 は紙面の奥向き)と、すべらない糸 | |
| つり下げたおもりとすべるおもり | 各おもりのニュートンの第二法則を、すぐ上の滑車の式と組み合わせる。 のときに成り立つ |
ポイント: 滑車の両側で張力が等しいのは、 という特別な場合にすぎません。慣性をもつ滑車は、それ自身も加速させなければなりません。滑車は分母に等価質量 を加え、張力の差 が、滑車を回すのにちょうど必要なトルクを生みます。
どの原点のまわりでも、各粒子の重さによるトルクの和は、質量中心にはたらく のトルクに等しくなります。
💡 この導出で使ったのは、 がどの粒子でも同じベクトルだということだけです。 が物体の中で変化するほど大きな物体では、重心と質量中心が異なる点になることもあります。
軸のまわりのトルクは摩擦だけなので、 に測った減速の割合 をかけたものが摩擦トルクです。
滑車を回転させるには正味のトルク が必要なので、張力が等しくなるのは のときだけです。
💡 同じ は、前回の講義のエネルギーを使う方法にも現れました。滑車の は、 を使うと になります。糸と一緒に動く余分な質量の運動エネルギーです。
問1 · 惰性で止まるときの摩擦トルク
条件:質量 、半径 の一様な円板とみなせるグラインダーの砥石が、 rev/min で回っています。モーターを切ると、軸の摩擦によって、一定の角加速度で で止まります。摩擦トルクの大きさを求めてください。
ステップ1:一様な円板の慣性モーメント。
ステップ2:角加速度。 1回転は rad なので、 rev/min は rad/s です。
ステップ3:トルク。 重力は軸上にある重心にはたらき、軸受は軸のところを押すので、どちらも軸のまわりのトルクを生みません。トルクは摩擦だけです。
砥石は遅くなっているので は負で、摩擦トルクは回転と逆向きです。
問2 · 机の側の張力
条件:質量 のおもり1が糸でつり下がっています。糸は半径 、慣性モーメント の滑車にかかり、机の上のおもり2につながっています。糸はすべらず、おもりは で加速します()。机の側の糸の張力 を求めてください。
ステップ1:おもり1(下向きを正):
ステップ2:滑車(おもり1が落ちるときの時計回りを正)。すべらない条件から となり、トルクの式 は次のようになります。
ステップ3:机の側の張力。
トルクを確かめると、、 で、一致します。
問3 · 質量のある滑車、すべるおもり、落ちるおもり
条件:おもり1()が机の端からつり下がり、おもり2()が で机の上をすべります。滑車は質量 の一様な円板なので、 です。糸はすべらず、おもりは静止状態から動き出し、おもり1は に地面に着きます()。おもりの加速度と、おもり1が落ちる距離を求めてください。
おもりの加速度は?
おもり1が落ちる距離は?
ステップ1:滑車の等価質量。 半径は打ち消し合います。
ステップ2:加速度。 なので、おもりは動きます。
ステップ3:落ちる距離(静止状態から の間):
確認として、張力:
その差 は、滑車のトルクの式が要求するとおり、 に等しくなっています。
問4 · 水平な位置から放したメートル尺
条件:一様なメートル尺(、質量 )が、一端を通る水平な軸のまわりに自由に回ります。この軸のまわりの慣性モーメントは です。メートル尺を水平に保ち、静かに放します()。放した瞬間の角加速度の大きさを求めてください。
ステップ1:軸のまわりの重力のトルク。 メートル尺は軸の右側にあるとし、時計回りを正とします。 が一様なら、メートル尺の各部分の重さは、質量中心にはたらく1つの力 としてはたらきます。そのモーメントアームは、軸から です。
ステップ2:端のまわりの慣性モーメント。
ステップ3:角加速度。
反対側の端は、接線加速度 で動き出します。自由落下より大きな加速度です。
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