古典力学 · 第22回 · 動画1 · インタラクティブ教材
| 公式 | 名称 | 意味 |
|---|---|---|
| 回転の仕事 | 軸のまわりのトルクかける回った角度。ラジアンは無次元数なので となる | |
| 回転の仕事と運動エネルギーの関係 | 質量中心(重心)を通る軸について成り立つ。 は2乗で入るので、効くのはその大きさだけ | |
| 回転の仕事率 | 単位はワット。トルクが回転と同じ向きなら正、逆向きなら負 | |
| 並進 → 回転の対応関係 | 上の結果はどれも、この置きかえによって並進運動の結果と対になる |
ポイント: 固定軸のまわりに回る剛体に仕事をするのは、力の接線成分だけです。そして は、まさにその力の軸のまわりのトルクです。距離にわたって作用する力の仕事は、角度にわたって作用するトルクの仕事になります。
要素は円に沿って動くので、変位 への射影をもつのは だけです。
の車輪が で回っているところに、軸のトルクがはたらき始めます。
のときに2枚目のワッシャー()が車輪に落とされ、 で両者は共通の角速度 になります。
💡 を実際に決める関係は、後の章で導入する量、角運動量から得られます。そのうえでエネルギーの式は、2枚のワッシャーの間で生じた熱 を測るのです。
問1 · 一定のトルクがする仕事
条件: モーターが一定のトルク で車輪を駆動し、その間に車輪は同じ向きに 回ります。回転の仕事 を求めてください。
トルクは一定なので、そのまま積分の外に出せます。
と が同じ向きなので符号は正で、回転の運動エネルギーは 増えます。 の車輪が から回り始める場合は、次のようになります。
問2 · 軸受の摩擦がする仕事
条件: モーターを切ると、同じ車輪()は惰性で回り、 で から まで遅くなります。惰性で回る間に軸受の摩擦がする仕事を求めてください。
はたらくトルクは軸受の摩擦だけなので、回転の仕事と運動エネルギーの関係から、その仕事が直接求まります。
トルクかける角度で確かめる。 角加速度は一定なので、
問3 · 衝突の間に回る角度
条件: 惰性で回る車輪が のとき、2枚目のワッシャーをその上に落とします。 の間に両者は共通の角速度 になり、その間ずっと軸受のトルクは のままです。衝突を一定の角加速度での回転としてモデル化し、回転子が回る角度と、軸受の摩擦がする仕事を求めてください。
衝突の間に回る角度
軸受の摩擦がする仕事
(a) 角度。 衝突の間の平均の角加速度は で、等角加速度運動の公式から次が得られます。
(b) 仕事。 反時計回りを正とすると、軸受のトルクの 成分は です。
回転を妨げるトルクなので、当然負になります。
問4 · 仕事率と、エネルギーでは決まらないもの
条件: 同じ衝突の間に、回転の運動エネルギーは から に減り、軸受の摩擦は の間に の仕事をします。軸受の摩擦の平均の仕事率と、2枚のワッシャーの間の摩擦がする仕事 を求めてください。
軸受の摩擦の平均の仕事率
ワッシャーの間のすべり摩擦がする仕事
平均の仕事率。 仕事率は、仕事がなされる割合です。
は の中に隠れているものと打ち消し合うので、 を平均の角速度で評価しても同じ値になります。
すべりの仕事。 衝突の間、回転子とワッシャーからなる系に仕事をするトルクは2つあるので、回転の仕事と運動エネルギーの関係は次のようになります。
この式にできないことに注意しましょう。 が未知なら、式には と の2つの未知数があるので、エネルギーだけでは共通の角速度を予言できません。 を落とせば解ける二次方程式が残りますが、それが表すのは内部での損失がない衝突で、この衝突はそうではありません。足りない関係は角運動量が与えます。そのうえでエネルギーの式は熱の量を教えてくれます。ワッシャーの間で生じた熱は です。
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