古典力学 · 第22回 · 動画5 · インタラクティブ教材
| 公式 | 名称 | 必要なもの |
|---|---|---|
| 点 のまわりのトルク | から の作用点への位置ベクトル | |
| 膝でのトルクのつり合い | , , , | |
| 靱帯の張力 | 正味のモーメントアーム 靱帯のうで | |
| 任意の2点のまわりのトルク | 合力が 0 であること(ほかの条件はいらない) |
ポイント: いちばん情報の少ない力が作用する点のまわりで、トルクをとりましょう。その力の位置ベクトルが 0 になるので、その未知数は式を書く前に消えてしまいます。
どの点を選んでも、トルクの和が 0 になる式が得られます。けれども、未知数が消えるのはわずかな点だけです。
靱帯が対抗するうでの長さはわずか で、相手は という正味のモーメントアームです。
2つの点、2つのトルクの和。力の和が 0 なら、2つはぴったり一致します。
💡 この和では、重力を1回だけ数えます。すべての粒子の重さを重心にはたらく1つの力に置き換えるので、 個の粒子からなる物体でも、証明にはほんの数個の力として入ってきます。
問1 · 靱帯の張力
条件: 動画のかがんだ短距離走者で、 なので 、さらに 、、、、 です。膝蓋靱帯の張力 を求めてください。
ステップ1:靱帯の付着点 のまわりのトルク。 張力は に作用するので、 です。大腿骨の力は から見て の位置に作用し、2つの鉛直な力は水平距離 と を通してだけ寄与します。
ステップ2: を消去する。 水平方向の力の式は なので、 です。
ステップ3:数値を入れる。 、、 なので、
センチメートルは約分されるので、メートルに直す必要はありません。
問2 · 現れない鉛直方向のずれ
条件: のまわりでトルクをとるとき、下腿の重さは に、垂直抗力は に作用します。それなのに、 も も には残りません。それはなぜですか?
と を使って、下腿の重さについての外積を展開します。
位置ベクトルの の部分は力と平行なので、何も寄与しません。 についても同じです。
これは、力のトルクは点からその作用線までの垂直距離だけで決まる、という一般的な事実の表れです。力をその線に沿ってずらしても、トルクは変わりません。大腿骨の力は鉛直ではないので、 からの鉛直距離 が、まさに の形で現れるのです。
問3 · 大腿骨の力の向きと大きさ
条件: 同じ膝で、、、、 です。したがって 、 です。鉛直から測った角度 と、大きさ を求めてください。
角度 はいくらですか?
大きさ はいくらですか?
ステップ1:一方の力の式をもう一方で割る。 が消えます。
ステップ2: をどちらかの成分の式に戻す。
丸めの確認。 丸めない張力を使うと で、同じ値になります。比からは と が消えるので、 を丸めても何も変わらなかったのです。
問4 · トルクをとる点を動かす
条件: 剛体にはたらく力のベクトル和が で、点 のまわりのトルクが 、 から へのベクトルが です。 を求めてください。
ステップ1:一般的な関係。 を代入し、一定のベクトル を和の外にくくり出すと:
ステップ2:補正項。 を使うと、
ステップ3: について解く。
物体がつり合っていれば補正項は消え、どちらのトルクも になります。膝の問題でトルクをとる点を から大腿骨との接触点 へ移せたのは、まさにこのためです。
正解数:0 / 4