古典力学 · 第3回 · 動画3 · インタラクティブ教材

速度から加速度へ:同じ極限をもう一度

I重要な公式

公式 名称 意味
aave=ΔvΔt=v(t+Δt)−v(t)Δta_{\text{ave}} = \dfrac{\Delta v}{\Delta t} = \dfrac{v(t+\Delta t) - v(t)}{\Delta t} 平均加速度 vv–tt グラフ上の割線の傾き
a(t)=lim⁡Δt→0ΔvΔt=dvdta(t) = \displaystyle\lim_{\Delta t \to 0} \frac{\Delta v}{\Delta t} = \frac{dv}{dt} 瞬間加速度 vv–tt グラフ上の接線の傾き
a=d2xdt2a = \dfrac{d^2 x}{dt^2} 二階導関数 位置を2回微分したもの

加速度の SI 単位:m⋅s−2\text{m} \cdot \text{s}^{-2}(メートル毎秒毎秒)。

IIインタラクティブな可視化

可視化1 — 割線の傾きが接線に近づく

v(t)=0.5 t2v(t) = 0.5\,t^2 の t=2t = 2 で Δt→0\Delta t \to 0 とすると、平均加速度は1つの値に落ち着くでしょうか。

💡 これは、平均速度を瞬間速度に変えたのと同じ極限です。今度はそれを一段上で、速度そのものに使っています。

可視化2 — 微分の連なり x→v→ax \to v \to a

位置を2回微分します。速度は傾き bb の直線になり、加速度は定数 bb になります。

位置   x = x₀ + ½ b t²

速度   v = b t

加速度   a = b

💡 bb が負なら速度の直線は右下がりになり、物体は減速したり向きを変えたりします。それでも加速度は同じ定数 bb のままです。

可視化3 — 速さは高さ、加速度は傾き

速く動いているのに加速度がゼロ、あるいはゆっくりなのに加速している、ということはありうるでしょうか。

III確認クイズ

問1

時間間隔 Δt=4\Delta t = 4 s のあいだに、速度が v(t)=8v(t) = 8 m/s から v(t+Δt)=20v(t+\Delta t) = 20 m/s に変わります。この時間間隔での平均加速度はいくらですか。

✅ 正解です!Δt = 4 s で Δv = 12 m/s なので、3 m/s² です。

❌ 惜しい!a_ave = Δv/Δt = (20 − 8)/4 を使います。Δt で割るのを忘れずに、速度の1つの値ではなく、その変化を使ってください。

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解答:

平均加速度は、速度の変化を経過した時間で割ったものです:

aave=ΔvΔt=v(t+Δt)−v(t)Δt=20−84=124=3 m/s2.a_{\text{ave}} = \frac{\Delta v}{\Delta t} = \frac{v(t+\Delta t) - v(t)}{\Delta t} = \frac{20 - 8}{4} = \frac{12}{4} = 3 \ \text{m/s}^2.

答えは 3 m/s² です。

問2

ジェット機が、一定の 900 km/h で一直線に巡航しています。速さが一定のあいだ、加速度はいくらですか。

✅ 正解です!速度が一定なら Δv = 0 なので、物体がどれだけ速く動いていても a = dv/dt = 0 です。

❌ 惜しい!これは「速い = 加速している」という典型的な落とし穴です。加速度は速度の変化の割合であって、速度そのものではありません。一直線上を一定の速さで進むなら a = 0 です。

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解答:

加速度が測るのは、速度がどれだけ大きいかではなく、速度がどう変わるかです:

a=dvdt.a = \frac{dv}{dt}.

速度が一定(一定の速さで一直線に進む)なら、どの時間間隔でも Δv=0\Delta v = 0 なので、a=0a = 0 です。速い物体の加速度がゼロのこともあれば、遅い物体の加速度が大きいこともあります。速さと加速度は互いに独立です。

答えはゼロです。

問3

例題では、速度は v(t)=b tv(t) = b\,t(bb は定数)です。極限による定義 a(t)=lim⁡Δt→0v(t+Δt)−v(t)Δta(t) = \lim_{\Delta t \to 0}\dfrac{v(t+\Delta t) - v(t)}{\Delta t} を使うと、瞬間加速度 a(t)a(t) はいくらですか。

✅ 正解です!Δt が約分され、b は定数なので、極限はそのまま b です。一定の加速度になります。

❌ 惜しい!b·t の項が打ち消し合うと、差分商は b·Δt/Δt で、Δt が約分されて b になります。結果は t によりません。

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解答:

v(t)=b tv(t) = b\,t に極限による定義を使います:

a(t)=lim⁡Δt→0v(t+Δt)−v(t)Δt.a(t) = \lim_{\Delta t \to 0} \frac{v(t+\Delta t) - v(t)}{\Delta t}.

t+Δtt + \Delta t での vv を求めます:

v(t+Δt)=b (t+Δt)=b t+b Δt.v(t+\Delta t) = b\,(t + \Delta t) = b\,t + b\,\Delta t.

差分商をつくります(b tb\,t の項は打ち消し合います):

(b t+b Δt)−b tΔt=b ΔtΔt=b.\frac{(b\,t + b\,\Delta t) - b\,t}{\Delta t} = \frac{b\,\Delta t}{\Delta t} = b.

bb は Δt\Delta t によらないので、極限はそのまま bb です:

a(t)=b(一定の加速度).a(t) = b \quad (\text{一定の加速度}).

答えは a(t) = b です。

問4

正しいか誤りか:加速度は位置の時間についての二階導関数なので、a=d2xdt2a = \dfrac{d^2 x}{dt^2} である。

✅ 正解です!a = dv/dt で v = dx/dt なので、a = d²x/dt² です。同じ極限を2回使ったものです。

❌ 惜しい!速度は位置の一階導関数で、加速度は速度の導関数なので、加速度は位置の二階導関数です。この主張は正しいです。

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解答:

速度は位置の一階導関数です:

v=dxdt.v = \frac{dx}{dt}.

加速度は速度の導関数です:

a=dvdt.a = \frac{dv}{dt}.

1つ目の関係を2つ目に代入すると、加速度は位置の導関数の導関数、つまり二階導関数です:

a=ddt ⁣(dxdt)=d2xdt2.a = \frac{d}{dt}\!\left(\frac{dx}{dt}\right) = \frac{d^2 x}{dt^2}.

したがって、この主張は正しいです。位置を1回微分すると速度、2回微分すると加速度になります。

正解数:0 / 4