古典力学 · 第5回 · 動画2 · インタラクティブ教材
| 公式 | 名称 | 説明 |
|---|---|---|
| 動径方向の単位ベクトル | 位置ベクトルと同じ向き、外向きを指す | |
| 接線方向の単位ベクトル | を反時計回りに 回したもの | |
| の微分 | 動径方向が接線方向に変わる | |
| の微分 | 接線方向が内向きに戻ってくる | |
| 速度 | 純粋に接線方向で、動径方向の部分はない | |
| 速さと角速度 | 半径 × 角速度 |
物体が円を回るにつれて と は垂直を保ったままいっしょに回転し、原点の と は固定されたままです。
💡 長さ は決して変わらず、回るのは向きだけです。この の回転こそが、運動のすべての源です。
決まった円の上の物体の速度が、中心に向かう向きや中心から遠ざかる向きを向くことはあるでしょうか?
半径や角速度を何倍かにすると、速さ はどう変わるでしょうか?
💡 チャレンジ: を固定して を2倍にし、次に を固定して を2倍にしてみましょう。どちらの場合も速さが2倍になることを確かめてください。
問1
動径方向の単位ベクトルを時間で微分すると が得られます。これはどのベクトルの向きを向いているでしょうか?
✅ 正解です!dr̂/dt = (dθ/dt) θ̂ です。動径方向が接線方向に変わります。
❌ 惜しい!dθ/dt をくくり出すと、残るベクトル (-sinθ î + cosθ ĵ) は r̂ ではなく θ̂ です。
解答:
が定数であることに注意して、 から始めます。連鎖律により、
かっこの中のベクトルはちょうど なので、
動径方向を微分すると、接線方向が得られます。
問2
接線方向の単位ベクトルについても同じように微分すると、 はどうなるでしょうか?
✅ 正解です!dθ̂/dt = -(dθ/dt) r̂ です。接線方向は中心向きに戻ってきます。
❌ 惜しい!符号に注意しましょう。残るベクトルは -(cosθ î + sinθ ĵ) = -r̂ なので、マイナスがつきます。
解答:
を、連鎖律を使って項ごとに微分します。
かっこの中のベクトルは なので、
接線方向を微分すると、 の向き、つまり内向きに戻ってきます。
問3
決まった半径 の円の上を動く物体の速度は です。
正しいか誤りか:この速度には、動径方向()の成分と接線方向()の成分の両方がある。
✅ 正解です!R が一定なので v = R(dθ/dt)θ̂ となり、純粋に接線方向で、動径成分はありません。
❌ 惜しい!R は一定なので、dr̂/dt = (dθ/dt)θ̂ により接線方向の項だけが残ります。
解答:
決まった円の上では は定数なので、そのまま微分の外に出せます。
の項はまったくありません。速度は純粋に接線方向です。これは直観とも合っています。円の上の物体は円に沿って動き、中心に近づいたり遠ざかったりはしません。したがって、この主張は誤りです。
問4
衛星が半径 m の円の上を角速度 rad/s で動いています。ただし向きは時計回りなので、 rad/s です。この衛星の速さ はいくらでしょうか?
✅ 正解です!v = Rω = 3 × 4 = 12 m/s です。速さには、いつも正の ω = |dθ/dt| を使います。
❌ 惜しい!速さは大きさなので、負にはなりません。dθ/dt の符号が決めるのは向きだけで、速さではありません。
❌ 惜しい!v = Rω を使いましょう。R = 3 に ω = |dθ/dt| = 4 をかけます。足したり割ったりはしません。
解答:
速さは速度の大きさであり、角速度 rad/s を使います。
時計回りなので rad/s となり、速度ベクトルは反転して時計回りの向きを指しますが、速さはいつも正です。符号は絶対値をとると消えます。したがって m/s です。
円運動の速度の話は、結局ただ1つの操作に行き着きます。回転する動径方向 を微分すると、接線方向 に変わる、ということです。
運動は、伸び縮みするベクトルにあったのではありません。すべて、回転するベクトルの中にあったのです。
正解数:0 / 4