古典力学 · 第7回 · 動画1 · インタラクティブ教材

フックの法則:一握りのばねが未来を予言する

I重要な公式

公式名称説明
Fx=−kxF_x = -kxフックの法則線形の復元力
∣F∣=k ∣x∣|F| = k\,|x|力の大きさ変位に比例する
k=−(傾き)k = -(\text{傾き})ばね定数力–変位グラフ(FxF_x 対 xx)から読み取る
∣a∣=k ∣Δx∣m|a| = \dfrac{k\,|\Delta x|}{m}予言される加速度力の法則 + ニュートンの第二法則

ポイント: Fx=−kxF_x = -kx のマイナス符号にすべてが詰まっています。力はいつも物体を x=0x = 0 へと引き戻すので、これは復元力です。

II可視化1 — 復元力

ばねの力 Fx=−kxF_x = -kx はいつもつり合いの位置へ戻る向きを向き、変位とともに大きくなります。

III可視化2 — 力–変位グラフ

ばねの力–変位グラフは原点を通る直線で、その傾きはちょうど −k-k です。

💡 チャレンジ:このばねを破線の基準の2倍の硬さ(k=2k = 2)にしてみましょう。直線の傾きは2倍急になるはずです。

IV可視化3 — 予言してから測る

力の法則は、加速度を測らなくても、物体の加速度を ∣a∣=k ∣Δx∣/m|a| = k\,|\Delta x|/m と予言します。

💡 答え合わせ:実際に測った ∣a∣|a| がこの予言と食い違えば、力の法則そのものを修正しなければなりません。モデルはこうして育っていくのです。

V確認クイズ

問1 · 力の法則を使う

条件: k=50 N/mk = 50\ \text{N/m} のばねを伸ばし、物体を x=+0.2 mx = +0.2\ \text{m} の位置に置きます。ばねの力 FxF_x を求めてください。

✅ 正解です! 力は −10 N-10\ \text{N} です。負なので、x=0x = 0 へ戻る向きを向いています。
❌ 符号を確かめてください。 伸びた状態(x>0x > 0)では復元力は −x-x 方向を向くので、FxF_x は負です。
❌ 惜しい! 割るのではなく掛けます:Fx=−kx=−(50)(0.2)F_x = -kx = -(50)(0.2)。
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k=50 N/mk = 50\ \text{N/m}、x=+0.2 mx = +0.2\ \text{m} として、フックの法則をそのまま使います:

Fx=−kx=−(50)(0.2)=−10 NF_x = -kx = -(50)(0.2) = -10\ \text{N}

マイナス符号は、力が −x-x 方向、つまりつり合いの位置へ戻る向きを向いていることを表します。だからこそ、これは復元力なのです。

問2 · 縮みと符号

条件: k=40 N/mk = 40\ \text{N/m} のばねを縮め、物体を x=−0.3 mx = -0.3\ \text{m} の位置に置きます。FxF_x を求めてください。⚠️ マイナスが2つ重なることに注意!

✅ 正解です! 縮んだばねは物体を +x+x 方向、つまりつり合いの位置へ戻る向きに押します。
❌ 惜しい!符号に注意してください。 負と負を掛けると正になります:−k⋅(−0.3)=+-k\cdot(-0.3) = +。
❌ 惜しい! 小数点の位置に注意:(40)(0.3)=12(40)(0.3) = 12 で、120120 ではありません。
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k=40 N/mk = 40\ \text{N/m}、x=−0.3 mx = -0.3\ \text{m} のとき:

Fx=−kx=−(40)(−0.3)=+12 NF_x = -kx = -(40)(-0.3) = +12\ \text{N}

2つのマイナス符号が組み合わさってプラスになります。縮んだばねは外向き、つまり +x+x 方向に押します。これもやはり x=0x = 0 へ戻る向きです。

問3 · 加速度を予言する

条件: k=60 N/mk = 60\ \text{N/m} のばねに質量 m=3 kgm = 3\ \text{kg} の物体がつながれ、Δx=0.5 m\Delta x = 0.5\ \text{m} だけ伸ばされています。力の法則だけを使って、手を放した瞬間の力の大きさと加速度を予言してください。

力の大きさ ∣F∣|F| はいくらですか?

加速度 ∣a∣|a| はいくらですか?

✅ 正解です! 加速度を測らずに、法則だけから ∣a∣=10 m/s2|a| = 10\ \text{m/s}^2 を予言できました。
❌ 力を確かめてください。 2つの因数を両方使います:∣F∣=k ∣Δx∣=(60)(0.5)|F| = k\,|\Delta x| = (60)(0.5)。
❌ 加速度を確かめてください。 ニュートンの第二法則では質量で割ります:∣a∣=∣F∣/m|a| = |F|/m。
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ステップ1 — 法則から力を求める(加速度は測らない):

∣F∣=k ∣Δx∣=(60)(0.5)=30 N|F| = k\,|\Delta x| = (60)(0.5) = 30\ \text{N}

ステップ2 — ニュートンの第二法則から加速度を求める:

∣a∣=∣F∣m=303=10 m/s2|a| = \frac{|F|}{m} = \frac{30}{3} = 10\ \text{m/s}^2

これがニュートン的帰納の成果です。力の法則があれば、装置に触れる前に加速度を予言できます。

問4 · 初張力のあるばね

条件: きつく巻かれたばねは、しきい値の力 F0=4 NF_0 = 4\ \text{N} を加えるまで伸び始めません。そのため x>0x > 0 では、法則は Fx=−F0−kxF_x = -F_0 - kx になります。k=20 N/mk = 20\ \text{N/m} のとき、x=+0.5 mx = +0.5\ \text{m} での FxF_x を求めてください。

✅ 正解です! 初張力が、ふつうの −kx=−10 N-kx = -10\ \text{N} に一定の 4 N4\ \text{N} を上乗せします。
❌ 初張力を落とさないでください。 伸びた状態での法則は、−kx-kx だけではなく Fx=−F0−kxF_x = -F_0 - kx です。
❌ 惜しい! 2つの項と2つのマイナス符号を、どちらも残します:−(4)−(20)(0.5)-(4) - (20)(0.5)。
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伸びた状態(x>0x > 0)では、初張力のある法則にしきい値 F0F_0 が加わります:

Fx=−F0−kx=−(4)−(20)(0.5)=−4−10=−14 NF_x = -F_0 - kx = -(4) - (20)(0.5) = -4 - 10 = -14\ \text{N}

初張力 F0F_0 は、ふつうの −kx-kx の直線を一定量だけ下へずらします。グラフはもう原点を通りません。F0F_0 も kk も、実験で決まります。

正解数:0 / 4