古典力学 · 第8回 · 動画2 · インタラクティブ教材
| 公式 | 名称 | 説明 |
|---|---|---|
| 動摩擦 | 決まった値。接触面積にも速さにもよらない | |
| 静止摩擦の範囲 | 押す力に逆らうように大きさが変わる | |
| 最大静止摩擦力 | すべり出す境目 | |
| 係数の大小関係 | まずくっつき、それからすべる |
ポイント:動摩擦は一つの決まった値ですが、静止摩擦は から までの範囲全体をとります。 なので、静止している物体を動かし始めるには、すべり続けさせるよりも大きな力が必要です。
動摩擦力は、二つの面を押しつけ合う垂直抗力に比例して大きくなります。
には接触面積もすべる速さも現れません。寝かせて置いたブロックと、同じブロックを立てて置いたものには、まったく同じ動摩擦力がはたらきます。
静止摩擦は、加えた力に逆らうように大きくなり、向きも反転します。ただし、加えた力が上限を超えるまでです。
静止しているブロックを動かし、すべらせ始めるには、どれだけの力で押せばよいでしょうか。
💡 動き出すときとすべり続けるときのこの差が、スティックスリップ(付着とすべり)を生みます。黒板の上でチョークがきしむのも、弓でこすったバイオリンの弦が鳴るのも、これです。
問1 · 法則から動摩擦力を求める
条件: 木箱が水平な床の上をすべっています。、垂直抗力は です。動摩擦力 を求めてください。
動摩擦はダ・ヴィンチの法則に従います:
係数 は単位をもたない数なので、垂直抗力に掛けると、ニュートン単位の力が得られます。
問2 · 静止摩擦力はいくら?
条件: 机の上に本が置かれていて、垂直抗力は 、、 です。本を で水平に押しても動きません。静止摩擦力 を求めてください。
まず上限を求めます:
押す力 はこの最大値より小さいので、本は動きません。
つり合いの条件:加速度がないので、静止摩擦力は押す力とちょうどつり合います:
静止摩擦力は( までの範囲で)必要なだけの値をとります。自動的に になるわけではありません。
問3 · すべり出すほど強く押す
条件: 床の上に の箱があり、、 です。箱を で水平に押します。
箱はすべり始めるでしょうか。
すべり始めたあとの摩擦力はいくらでしょうか。
ステップ1 — 静止摩擦の上限を求める:
押す力 は を超えるので、箱は動き出してすべります。
ステップ2 — すべっているあいだの動摩擦力:
摩擦力は静止摩擦の最大値 から動摩擦の値 へと一気に下がります。これが による落ち込みです。
問4 · 同じ質量、違う底面
条件: 同じれんが2個(質量も材質も同じ)を、同じ床の上で一定の速さで引きずります。れんがAは寝かせて置き(接触面積が大きい)、れんがBは立てて置きます(接触面積が小さい)。それぞれの動摩擦力 と を比べてください。
2個のれんがは質量が同じなので、どちらも同じ垂直抗力 で床を押しつけます。動摩擦力は
で、面積の項も速さの項も含みません。れんがAは底面が広いので重さが広い面積に分散し(圧力が小さい)、れんがBは底面が狭いので重さが集中します(圧力が大きい)。それでも積 は同じです。
したがって です。
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