ファイナンス理論 · 第10回 · 動画6 · インタラクティブ教材
| 公式 | 名称 | 説明 |
|---|---|---|
| 受渡し時の各側の価値 | 数量 、先渡価格 、受渡日の現物価格 が必要です。一方の得は、そのままもう一方の損になります。現物価格が $100 なら、メーカーの契約の価値は 1,000 × ($100 − $165) = −$65,000、農家の契約の価値は +$65,000 です | |
| 取引相手へのエクスポージャー | お金を受け取る側が負います。 のときはゼロで、価格がどちらの方向に動いても、その動きが大きいほど大きくなります | |
| 競合他社のコスト面の優位 | 現物価格で買う競合他社が、価格を固定した買い手より1トンあたりどれだけ安く払うかを表します。現物価格が $100 なら で、約39%安くなります | |
| 契約から手を引くほうが得になるとき(この教材の説明用の例) | 仮定した訴訟のモデルです。確率 で裁判所が買い手に売り手の損失の全額を支払わせ、どちらの場合でも、契約違反には弁護士費用や評判の低下で のコストがかかります |
ポイント:先渡契約の価値は、契約時にはどちらの側にとってもゼロです。価格が大きく動いたあとは、一方の損失が大きくなり、契約を履行するよりデフォルトするほうが得になりうるのです。だからカウンターパーティ・リスクは、価格が落ち着いているときに最も小さく、価格が大きく動いた後に最も大きくなります。
カウンターパーティ・リスクを負うのはお金を受け取る側で、受け取る額は価格の動きとともに大きくなります。
損をしている買い手にとっては、損失が訴えられる場合の期待コストを上回れば、契約から手を引くほうが安くつきます。
💡 この訴訟のモデルは動画のものではなく、この教材の説明用の例です。動画が言っているのは、裁判は示談で決着するかもしれないし、しないかもしれない、ということだけです。このモデルに含まれていない市場シェアの喪失を考えれば、メーカーはさらに契約から手を引く方向に傾くでしょう。
問1 · リスクを負うのはどちらか
条件:製粉会社(ロング)が穀物ディーラー(ショート)と、3か月後に小麦500トンを1トン $240 で買うことに合意しました。受渡日に、小麦は1トン $210 で取引されています。どちらの側がデフォルトしたくなるか、そしてそうなった場合に、もう一方の側がいくら失うおそれがあるかを求めてください。
、、(1トンあたりのドル)として、受渡し時の各側の価値は次のとおりです。
製粉会社(ロング)は、現物価格で買った場合より $15,000 損をしているので、契約から手を引く理由があります。ディーラー(ショート)はその $15,000 を受け取る立場にあり、それが、製粉会社がデフォルトした場合にリスクにさらされる金額です。
問2 · 競合他社はどれだけ安く買えるか
条件:ある製パン会社は、小麦の価格を1トン $240 で固定しています。受渡しを受ける頃には現物価格は1トン $180 になっていて、競合他社は現物価格で買います。競合他社がこの製パン会社より1トンあたり何%安く払っているかを求めてください。
競合他社の優位は、製パン会社が固定した価格 を基準に、現物価格 で測ります。
競合他社は1トンあたり25%安く払っていて、それに合わせてパンの値段を下げることができます。これが、動画で豆腐メーカーが直面した、市場シェアの圧迫です。
問3 · 履行するか、手を引くか
条件:航空会社(ロング)は、供給業者からジェット燃料1,000,000ガロンを1ガロン $3.20 で買う先渡契約を結んでいます。受渡し時の現物価格は $2.60 です。次を仮定します(III節の説明用のモデル)。航空会社が契約から手を引いて現物価格で買うと、確率70%で裁判所が供給業者の損失の全額を航空会社に支払わせます。また、どちらの場合でも、契約違反には弁護士費用や評判の低下で $150,000 のコストがかかります。期待コストで見て安いのはどちらの選択か、そしてどれだけ安いかを求めてください。
履行する場合。 航空会社は、全量について先渡価格を支払います。
手を引く場合。 現物価格で買い、供給業者の損失は ドルです。
期待コストで見ると、手を引くほうが ドル安くなります。同じことですが、 で、差はやはり $30,000 です。
問4 · デフォルトが得になるのはいつか
条件:問3と同じ航空会社の契約と、同じ仮定の訴訟モデルです。1,000,000ガロンを $3.20 で買う契約で、確率70%で供給業者の損失の全額を支払い、契約違反のコストは $150,000 です。手を引くほうが航空会社にとって安い選択になる、受渡し時の現物価格の範囲を求めてください。
手を引くコストは 、履行するコストは です。手を引くほうが安くなるのは、次が成り立つときです。
、、、 とすると、次のようになります。
現物価格が1ガロン $2.70 を下回れば、手を引くほうが安くなります。ちょうど $2.70 なら、2つの選択のコストは同じです。これは、現物価格 $2.60 で手を引くほうが $30,000 安くなった問3と整合しています。供給業者は、小さな値下がりなら安全ですが、大きな値下がりのあとではリスクにさらされます。
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