ファイナンス理論 · 第14回 · 動画6 · インタラクティブ教材
| 公式 | 名称 | 説明 |
|---|---|---|
| , | 十分位のスプレッド | 毎月、1つの特徴で株を順位づけし、銘柄数の等しい10のグループに分けます。両端の平均リターンを比べます |
| 1月を取り除く | どの年にも1月が1回と、それ以外の月が11回あるので、 となります(どれも月次の平均) | |
| , | バリューの並べ替え | 低い (高い )=バリュー株、高い =グロース株 |
| , | データ・マイニング | 本当は何の効果もない 個の特徴を、それぞれ有意水準 で検定します(検定は互いに独立) |
ポイント:アノマリーはファクトイドです。1964〜2004年という1つの標本についての事実であり、それを保証する理論はありません。標本外(2005〜2025年、バリューは2008〜2025年)では、規模・1月・バリューのファクターはわずかにマイナスに転じ、モメンタムはかつての平均のごく一部しか残りませんでした。
どの並べ替えでも、1964〜2004年の両端の差は大きなものでした。ファーマ=フレンチのファクターはそれより穏やかで、その後は縮むか、逆転しました。
💡 小型株は大型株よりボラティリティも高いので、規模のスプレッドの一部はリスクの対価です。バリュー株とグロース株のリスクはほぼ同程度なので、バリューのスプレッドのほうが大きな謎になります。
全部の月の平均から1月を取り除くと、小型株と大型株の稼ぎはほぼ同じになります。
💡 1月のパターンも色あせました。ファーマ=フレンチの規模ファクターは、1964〜2004年の各年の1月に平均で約 、2005〜2025年の1月には約 でした。
本当は何の効果もない特徴でも、十分に多く検定すれば、いくつかは有意性の検定を通ってしまいます。
問1 · 簿価時価比率と株の位置
条件(説明用):架空の企業ターン・ロジスティクスの株主資本は、時価が24億ドル、簿価が6億ドルです。この企業の簿価時価比率と、株価純資産倍率で並べ替えたときにどちらの側に入るかを求めてください。
価格は株主資本の会計上の価値の4倍なので、この企業は並べ替えの が高い( が低い)端の側、つまりグロース株やテクノロジー株が並ぶ側にあります。1964〜2004年に、その端は年約 を稼ぎ、 が低いバリューの端は年約 を稼ぎました。
問2 · 1月以外の平均
条件(説明用):架空の最小規模の十分位の平均リターンは、全部の月で月 、1月には です。残りの11か月の平均リターンを求めてください。
どの年にも1月が1回と、それ以外の月が11回あるので、12個の月次平均の合計は次のようになります。
この は引き算に使うだけの月次平均の合計で、年率のリターンではありません。
問3 · 2009年のモメンタムの急落
条件:2009年3月〜5月に、過去の負け組は 上昇し、過去の勝ち組は 上昇しました(動画の数字)。この期間に、過去の勝ち組のポートフォリオを $1 買い、過去の負け組のポートフォリオを $1 空売りするポジションを持ちます。空売りの代金につく利息は無視します。買い $1 あたりのこのポジションの損益を、その $1 に対する割合で求めてください。
買いの側:過去の勝ち組に投じた $1 は $1.08 になり、8セントの利益です。
空売りの側:$1 で空売りした過去の負け組のポートフォリオは、買い戻すときには $2.63 の価値になっており、$1.63 の損失です。
このポジションは、買い $1 あたり $1.55 を失います。モメンタムの標本外の平均である年約 (2005〜2025年。1964〜2004年は約 )には、この急落が含まれています。
問4 · 60個の特徴を探し回る
条件(説明用):ある研究者が、架空の株の特徴60個を、それぞれ有意水準 で検定します。どの特徴も本当はリターンに影響せず、検定は互いに独立です。有意と判定される数の期待値と、少なくとも1つが有意になる確率を求めてください。
偽の発見の期待値
少なくとも1つが有意になる確率
こうした探索を通った特徴は、発見ではなく候補にすぎません。それを選ぶのに使わなかった標本でも成り立つかを、まだ確かめなければならないのです。
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