ファイナンス理論 · 第15回 · 動画1 · インタラクティブ教材
負のウェイトはなぜレバレッジなのか:ポートフォリオ・ウェイト、空売り、信用取引
I重要な公式
ポイント:負のウェイトは借入です。借りるのが株なら空売り、お金なら信用取引の借入(つまり無リスク債のショート)です。負のウェイトが1つでもあれば、正のウェイトの合計は100%を超えます。ポートフォリオにレバレッジがかかっているのです。
II可視化1 — 株数からウェイトへ
各ウェイトは保有金額を合計で割ったものなので、ある株を空売りすると、ほかのウェイトが大きくなります。
III可視化2 — 空売りは株で受け取る借入
借りたナツメグ株を売ってマートルを買い増すのは、借りたお金で投資することなので、マートルのウェイトは100%を超えます。
💡 借りているのは決まった $12,000 ではなく、ナツメグ株400株です。ナツメグが $30 から $36 に上がれば、返すべき金額は $14,400 になります。
IV可視化3 — 同じ株を信用取引で
同じ $240,000 の株をより少ない自己資本で保有すると、すべてのウェイトが拡大し、無リスク債の負のウェイトが加わります。
V確認クイズ
問1 · 1つの保有分のウェイト
条件:$240,000 の口座が、架空の3つの株を保有しています。ラーチを1株 $45 で600株、マートルを1株 $72 で1,500株、ナツメグを1株 $70 で1,500株です。マートルのポートフォリオ・ウェイトを求めてください。
✅ 正解です! マートルの保有分は $108,000 で、合計 $240,000 の45%です。
❌ それは株数に占めるマートルの割合です。 3,600株のうち1,500株で約41.7%ですが、ウェイトは金額の割合です。各保有分は
Ni ではなく
NiPi です。
❌ それは価格だけを比べています。 $72 は3つの価格の合計の約38.5%ですが、ウェイトに必要なのは保有金額、つまり株数×価格です。
❌ 分母を確認しましょう。 マートルを、ほかの2つの保有分だけで割っています。分母は、マートル自身も含めたすべての保有分の合計です。
解答を見る
保有金額 NiPi:ラーチ 600 × $45 = $27,000、マートル 1,500 × $72 = $108,000、ナツメグ 1,500 × $70 = $105,000。
合計:$27,000 + $108,000 + $105,000 = $240,000 で、口座全体です。
マートルのウェイト:$108,000 / $240,000 = 0.45 = 45%。(ほかの2つは11.25%と43.75%で、11.25%+45%+43.75%=100% です。)
問2 · 空売りがある場合のウェイト
条件:自分のお金が $240,000 あります。架空の株オージアを1株 $75 で400株空売りし、その代金と自分の $240,000 を、架空の株ラーチ(1株 $60)に投じます。2つのポートフォリオ・ウェイトを求めてください。
✅ 正解です! ウェイトの合計は
112.5%−12.5%=100% で、正のウェイトは100%を超えています。空売りによって、ラーチのポジションにレバレッジがかかったのです。
❌ 合計が1になっていません。 ラーチには自分のお金より多くが入っています。正味投資額 $240,000 に対して、株は $270,000 です。
❌ ショート・ポジションは資産ではありません。 株数は −400 なので、保有金額は −$30,000 です。分母は正味の合計、$270,000 − $30,000 = $240,000 です。
❌ 惜しいですが、符号を確認しましょう。 空売りは負の株数なので、ウェイトも負です。
+12.5% だと、ウェイトの合計は125%になってしまいます。
解答を見る
空売り:Nオージア=−400 なので、オージアの保有分は −400 × $75 = −$30,000 です。この売却で $30,000 の現金が入ります。
ラーチ:$240,000 + $30,000 = $270,000 で、1株 $60 で4,500株買えます。
合計(分母):$270,000 − $30,000 = $240,000 で、自分のお金と同じです。
ウェイト:ラーチは $270,000 / $240,000 = 112.5%、オージアは −$30,000 / $240,000 = −12.5% です。合計は100%で、オージア株が実質的に借入なので、正のウェイトは100%を超えています。
問3 · 信用取引の口座のウェイト
条件:ある口座が、ラーチを1株 $36 で1,000株、マートルを1株 $85 で1,200株、ナツメグを1株 $31 で2,000株保有しています(いずれも架空の株)。投資家は自分のお金 $80,000 を出し、残りはブローカーから借りて信用取引で買いました。マートルのウェイトと無リスク債のウェイトを求めてください。
マートルのウェイト
無リスク債のウェイト
✅ 正解です! 株式のウェイトの合計は250%、債券のウェイトは −150% なので、合計は自己資本 $80,000 の100%です。
❌ それは現物口座の場合のウェイトです。 $102,000 は株式 $200,000 の51%ですが、信用取引では、分母は株式の価値ではなく投資家の自己資本です。
❌ それは借入額で割っています。 自己資本は投資家自身の $80,000 で、残りの $120,000 は借りたお金です。
❌ それは株式全体のウェイトです。 $200,000 / $80,000 = 250% は3つの株式のウェイトを合わせたもので、マートルはその一部にすぎません。
❌ マートルのウェイトを確認しましょう。 マートルの保有金額を自己資本で割ります。
❌ それは株式に対する借入の割合です。 ウェイトは自己資本に対して測ります。借入額を自己資本 $80,000 で割りましょう。
❌ 債券のウェイトを確認しましょう。 借入は無リスク債のショート・ポジションなので、ウェイトは負になります。また、自己資本に対して測ります。
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保有分:ラーチ 1,000 × $36 = $36,000、マートル 1,200 × $85 = $102,000、ナツメグ 2,000 × $31 = $62,000 で、株式は合計 $200,000 です。
自己資本:$80,000 で、株式 $200,000 の40%です。借入:$200,000 − $80,000 = $120,000 で、1口 $1 の無リスク債を −120,000 口持つショート・ポジションです。
マートル:$102,000 / $80,000 = 127.5%。債券:−$120,000 / $80,000 = −150%。
検算:ラーチ45%、マートル127.5%、ナツメグ77.5%で株式は合計250%になり、250%−150%=100% です。
問4 · 2つのショート・ポジション
条件:架空の4つの株からなるポートフォリオのウェイトは、ωラーチ=80%、ωマートル=−30%、ωオージア=−10% で、4つ目の株はナツメグです。ナツメグのウェイトと、正のウェイトの合計を求めてください。
ナツメグのウェイト
正のウェイトの合計
✅ 正解です! 2つのショート・ポジションを合わせると −40% なので、正のウェイトの合計は
1−(−0.40)=140% でなければなりません。
❌ ショート・ポジションが1つ抜けています。 オージアの −10% も含めて、4つのウェイトの合計が100%になります。
❌ ショートのウェイトを正として扱っています。 負のウェイトを引くことは、足すことになります:
100%−80%+30%+10%。
❌ ナツメグのウェイトを確認しましょう。 80%−30%+ωナツメグ−10%=100% を解きます。
❌ 合計が100%になるのは、すべてのウェイトです。 負のウェイトがあれば、正のウェイトの合計はそれより大きくなります。
❌ それはショートのウェイトまで足しています。 180%は4つのウェイトの絶対値の合計です。正のウェイトだけを数えましょう。
❌ 合計を確認しましょう。 0より大きいウェイトだけを足します。
解答を見る
ウェイトの合計は1です。
0.80+(−0.30)+ωナツメグ+(−0.10)=1⇒ωナツメグ=1−0.40=0.60=60%
正のウェイト:ラーチとナツメグで、80%+60%=140% です。同じことですが、正のウェイトの合計は1から負のウェイトを引いたものです:1−(−0.30−0.10)=1.40。
ショート・ポジションはそれぞれ正のウェイトを押し上げるので、2つあるとロング側は投資したお金の140%になります。レバレッジのかかったポートフォリオです。
正解数:0 / 4