ファイナンス理論 · 第18回 · 動画8 · インタラクティブ教材
| 回帰式 | 形 | CAPM の予測 |
|---|---|---|
| 超過リターン | ||
| トータル・リターン | ||
| トータル・リターンの回帰から求めるアルファ | 推定値と予測の差 | |
| ゼロから標準誤差何個分か | 慣例の目安は約 |
ポイント:すべての項は同じ期間の単位でそろえなければなりません。月次の回帰では、無リスク金利は年率を で割ったものです。また、 だからこそ、期待値をとると価格の式に戻るのです。
トータル・リターンでは、CAPM の直線はどれも を軸に回転するので、予測される切片は です。
株 A(月次):、切片 (SE )、年率 。そのアルファはゼロと区別できるでしょうか。
💡 経済的な大きさと統計的な精度は別の問題です。年およそ というバイオジェンのアルファも、同じように決め手になりませんでした。
問1 · 予測される切片
条件:株 B の月次トータル・リターンを、市場の月次トータル・リターンに回帰すると()、 が得られました。無リスク金利は年 です。CAPM が予測する切片を、月あたりで求めてください。
価格の関係式をトータル・リターンで展開すると となるので、CAPM の切片は です。
回帰は月次なので、まず金利を換算します。
問2 · 年率の落とし穴
条件:問1と同じ株 B()で、推定された切片は月 (標準誤差 )です。あるアナリストは、年率の をそのまま に代入します。彼女が使う予測切片と、正しいアルファを求めてください。
彼女が使う予測切片
正しいアルファ
彼女の予測(年率のまま、誤り):
彼女は (月率)と報告することになり、これは標準誤差 個分です。単位が生み出した見せかけのシグナルです。
正しくは(月率): なので、予測は で、
問3 · 株 B は CAPM を棄却するか
条件:株 B の正しいアルファは月 で、推定された切片の標準誤差は です。アルファがゼロから標準誤差何個分離れているかと、その判定を求めてください。
ゼロから標準誤差何個分か
判定
アルファはゼロより標準誤差 個分下にあるだけで、慣例の目安である約 には遠く及びません。株 B は、モトローラと同じように CAPM と整合的です。
問4 · 同じアルファ、より精密な推定
条件:株 A のアルファは月 です(切片 、、(月率))。より長い標本で同じ推定値が得られ、切片の標準誤差だけが から に下がったとします。新しい標準誤差の個数と判定を求めてください。
ゼロから標準誤差何個分か
判定
アルファは変わりません:(月率)。
標準誤差 個分なら推定値は慣例の目安である約 を超えるので、株 A について は棄却されます。年率に直すと です。標準誤差 個分のときにはゼロと区別できなかったのと、同じ経済的な大きさです。
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