ファイナンス理論 · 第23回 · 動画5 · インタラクティブ教材
六つの原則と現在価値:この講座は債券・株式・先物・オプションをどう評価したか
I重要な公式
ポイント:この講座のどの証券も、一つの方法で評価できます。キャッシュフローを書き出し、それを現在価値とフリーランチは存在しないという原則で評価するのです。債券は固定の支払い、株式はランダムな配当、先渡は価値ゼロで始まり、オプションは価格の折れ曲がった関数を支払います。
II可視化1 — 2つの永久年金としての年金
T 年間 $250 を支払う年金は、今日買う永久年金から、時点 T のあとに支払いが始まる永久年金を引いたものです。
III可視化2 — 利付債は割引債の詰め合わせ
債券の支払いは、一つ一つがそれ自体一つの割引債として評価されます:P=CP0,1+CP0,2+⋯+(C+F)P0,T。
IV可視化3 — 株式と借入でコールを写し取る
コールは Δ 株と無リスクの借入 B で写し取れるので、フリーランチは存在しないという原則がその価格を決めます。
V確認クイズ
問1 · ゴードン成長モデル
条件:ある株式は1年後に $2.70 の配当を支払い、その後、配当は永久に年 g=3% で成長します。投資家の要求収益率は r=11% です。この株式の今日の価格を求めてください。
✅ 正解です!P0=0.11−0.032.70=0.082.70=33.75 なので、$33.75 です。
❌ 成長を無視しています。0.112.70≈24.55 は定額の永久年金です。成長する配当は
r−g で割り引きます。
❌ g の符号が逆です。0.142.70≈19.29 は
r+g を使っています。成長は価値を高めます。分母は
r−g で、
r+g ではありません。
❌ $2.70 はすでに来年の配当です。0.082.70×1.03≈34.76 は、1年分余計に成長させています。公式は
D1 をそのまま使います。
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配当は、最初の支払い $2.70 が時点1に来る成長永久年金です。r>g なので、
P0=r−gD1=0.11−0.032.70=0.082.70=33.75
価格は$33.75です。逆向きに使えば、同じモデルで価格から要求収益率を読み取れます:r=P0D1+g=33.752.70+0.03=0.08+0.03=0.11。
問2 · 1年後の同じ債券
条件:額面 $1,000 の4年満期の債券が、年1回6%のクーポンを支払い、利回りは年複利で r=7% です。1年後、最初のクーポンが支払われた直後に、利回りが7%のままだとしたときの価格を求めてください。
✅ 正解です!残る支払いは3回です:
1.0760+1.07260+1.0731060≈973.76。利回りが変わらなければ、満期が近づくにつれて価格はパーに向かって上がっていきます。
❌ それは支払いが4回残っている今日の価格です。1年後には3回しか残っておらず、どれも1年近づいているので、利回りが変わらなくても価格は変わります。
❌ パーではありません。債券がパーで売られるのは、利回りがクーポン・レートに等しいときだけです。ここでは 7% > 6% なので、まだ $1,000 を下回る価格で売られます。
❌ 支払われたばかりのクーポンを数えています。$973.76 + $60 = $1,033.76 は保有者が手にしている合計で、クーポンはすでに債券から出ていっています。
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最初のクーポンのあと、債券は(新しい「今日」から数えて)時点1と時点2に $60、時点3に $1,060 を支払います。それぞれの支払いが一つの割引債です。
P1=1.0760+1.07260+1.0731060≈56.07+52.41+865.28=973.76
価格は$973.76です。今日の価格 1.0760+1.07260+1.07360+1.0741060≈966.13 と比べて検算しましょう。$966.13 で買った保有者は、1年後に 973.76+60=1033.76 を手にし、966.131033.76≈1.07 です。債券はちょうど7%の利回りを稼ぎます。一部はクーポンとして、一部はパーへ引き寄せられる値上がりとしてです。
問3 · フリーランチは存在しないという原則から先渡価格を求める
条件:ある株式は $64 で取引されていて、配当を支払いません。無リスク金利は年複利で r=7% です。二人の当事者が、この株式について1年物の先渡契約を結びます。
契約締結時の契約の価値をゼロにする先渡価格
1年後の株価は $60 でした。買い手のペイオフ
✅ 正解です!F0,1=64×1.07=68.48 で、買い手が受け取るのは
S1−F0,1=60−68.48=−8.48 です。これはちょうど売り手の利益に等しくなります。
❌ それは現物価格です。今日株を買うと、$64 が1年間寝てしまいます。先渡価格はその資金調達のコストを賄わなければならず、そうでなければ一方がフリーランチを得ます。
❌ 向きが逆です。1.0764 は価格を割り引いています。先渡価格は、現物価格を決済日まで先に運んだものです。
❌ それは資金調達のコストだけです。64×0.07=4.48 は利息です。先渡価格は、現物価格にその利息を足したものです。
❌ それは売り手のペイオフです。買い手が受け取るのは
S1−F0,1 で、株価が先渡価格を下回って終われば負になります。
❌ ペイオフは、今日の現物価格ではなく、先渡価格と比べて測ります。買い手が支払うと合意したのは $64 ではなく $68.48 です。
❌ 価値がゼロなのは契約締結時だけです。そのあと契約は価値を得たり失ったりし、決済時には
S1−F0,1 を支払います。
❌ 先渡価格を確かめましょう。現物価格を、無リスク金利で1年先に運びます。
❌ ペイオフを確かめましょう。買い手のペイオフは
S1−F0,1 です。
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先渡価格。7%で $64 を借りて株を買い、1年間持ちます。すると株を保有し、64×1.07=68.48 の借金を負っています。F0,1>68.48 で先渡を売れば無リスクの利益が確定し、F0,1<68.48 なら逆の取引で同じことができます。フリーランチは存在しないので、
F0,1=S0(1+r)=64×1.07=68.48
となり、先渡価格は$68.48です。契約を結ぶのに費用はかかりません。
ペイオフ。決済時、買い手は $60 の価値の株に $68.48 を支払います。
S1−F0,1=60−68.48=−8.48
買い手は$8.48を失い、売り手は $8.48 を得ます。一方の利益は、もう一方の損失です。
問4 · 二項モデルでプットを評価する
条件:ある株式は $30 で取引されています。次の期に、株価は上昇倍率 u=1.3 で上がるか、下落倍率 d=0.85 で下がり、1 + 無リスク金利は r=1.04 です。権利行使価格 $30 の一期間のヨーロピアン・プットの価格を求めてください。
下落状態のペイオフにかかるウェイト u−du−r
今日のプット価格
✅ 正解です!P0=1.041(4519⋅0+4526⋅4.5)=1.042.6=2.5 なので、$2.50 です。
❌ それは上昇状態のウェイトです。u−dr−d=0.450.19 は
Cu にかかります。下落状態のペイオフにかかるのは
u−du−r=0.450.26 です。
❌ ウェイトは、自分で選ぶ確率ではありません。株式と借入でペイオフを写し取ることから出てくるので、
u、
d、
r だけで決まります。
❌ それは下落倍率そのものです。ウェイトは
u−du−r=1.3−0.851.3−1.04 です。
❌ 割り引いていません。4526×4.5=2.6 は次の期の金額です。1 + 無リスク金利
r=1.04 で割りましょう。
❌ それは下落状態のペイオフです。プットが
30−25.5=4.5 を支払うのは、株価が下がったときだけです。ウェイトをかけて、割り引きましょう。
❌ ウェイトが入れ替わっています。4519×4.5÷1.04≈1.83 は、上昇状態のウェイトを下落状態のペイオフにかけています。
❌ ウェイトを確かめましょう。u=1.3、
d=0.85、
r=1.04 を
u−du−r に代入します。
❌ 価格を確かめましょう。各状態のペイオフにウェイトをかけて足し合わせ、
r で割ります。
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ツリー。株価は uS0=1.3×30=39 か dS0=0.85×30=25.5 で終わります。プットが支払うのは Pu=Max[0, 30−39]=0 と Pd=Max[0, 30−25.5]=4.5 です。
ウェイト。u−dr−d=1.3−0.851.04−0.85=0.450.19=4519、そして u−du−r=0.451.3−1.04=0.450.26=4526≈0.578 です。
価格。
P0=1.041(4519⋅0+4526⋅4.5)=1.042.6=2.5
プットの価値は$2.50です。写し取ることでも同じ答えが出ます。Δ=uS0−dS0Pu−Pd=13.50−4.5=−31(3分の1株の空売り)、そして B=rPu−ΔuS0=1.040+13=12.5 を無リスクで貸すので、P0=ΔS0+B=−10+12.5=2.5 です。それ以外の価格なら、裁定の機会が生まれます。
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