ファイナンス理論 · 第6回 · 動画4 · インタラクティブ教材
フォワードレート:今日のスポットレートから来年の金利を固定する
I重要な公式
ポイント:3つの金利を区別しましょう。スポットレート r0,t は今日始まり、今日わかっています。将来のスポットレート Rt は後で始まり、今日はわかりません。フォワードレート ft は、後で始まる期間について今日決まる金利です。1年目が来たとき、R2 が今日提示された f2 に等しいとは限りません。
IIスポットレートの曲線からフォワードレートを読み取る
1年物フォワードレート ft は、どれも2つのスポットレート r0,t と r0,t−1 を比べることで得られます。
III最高財務責任者(CFO)が2年目の金利を固定する
今日のうちに1年間借りて2年間貸せば、わからない R2 が、今決まる金利に置き換わります。
IV平均ではなく複利で考える
2年間をまとめると r0,2 を稼ぎ、1年目が r0,1 を稼ぐなら、2年目はいくら稼がなければならないでしょうか?
V確認クイズ
問1 · 2つのスポットレートからフォワードレートを求める
条件:r0,1=4%、r0,2=6% です。1年目から2年目までの1年物フォワードレート f2 を求めてください。
✅ 正解です! 1+f2=(1.06)2/1.04=1.1236/1.04≈1.0804。1年目が4%しか稼がないので、2年目は6%より多く稼がなければなりません。
❌ 惜しい! 5% は2つのスポットレートの平均です。しかし
r0,2=6% はすでに2年間の両方をカバーしています。
f2 は2年目だけの金利で、1年目が4%しか稼がない分を埋め合わせなければなりません。
❌ 惜しいですが、それは複利ではなく平均です。 2×6−4=8 は、
6% を
4% と
f2 の単純平均として扱っています。決め手は複利です。
1.04×1.08=1.1232 は
(1.06)2=1.1236 にわずかに届かないので、
f2 は
8% を少し上回ります。
❌ 惜しい! 6%−4%=2% は2つのスポットレートの差であって、どの期間の金利でもありません。成長係数を比べましょう。
(1.06)2 を
1.04 で割ります。
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2年物スポットレートで2年間増やした1ドルは、1年物スポットレートで1年、続いてフォワードレートで1年増やした1ドルと、同じだけ増えなければなりません:
(1+r0,2)2=(1+r0,1)(1+f2)
1+f2=1.04(1.06)2=1.041.1236≈1.0804
したがって f2≈8.04% です。検算:1.04×1.0804=1.123616≈1.1236=(1.06)2。
問2 · フォワードレートと将来のスポットレート
条件:今日 r0,1=5%、r0,2=7% なので f2≈9.04% です。CFO は952万4,000ドルを5%で1年間借り、それを7%で2年間貸します。1年目が来たとき、提示される1年物金利は R2=7.5% でした。正しいのはどれですか?
✅ 正解です! 2つの取引はどちらも今日合意したものなので、2年目の受取額1,090万4,000ドルは今日決まっています。1年目に本国へ戻ってくる1,000万ドルは、
R2 がいくらになろうと
10.904/10−1=9.04% を稼ぎます。
❌ 惜しい! 何もリセットされません。7%の2年物の貸付は、1年目にどんな金利が提示されても、2年目に
9.524×(1.07)2≈10.904(単位:100万ドル)を支払います。それこそが金利を固定する意味です。
❌ 惜しい! f2 は今日の債券価格で決まり、
R2 は1年目が来て初めて決まるもので、今日は観察できません。2つはたいてい異なり、その差は今日の価格が間違っていた証拠にはなりません。
❌ 惜しい! 7% は2年間をまとめた金利です。1年目は
5% を稼ぐので、2年目の分は
f2≈9.04% です:
1.05×1.0904=1.14492≈(1.07)2。
解答を見る
CFO のお金の流れを百万ドル単位で追います。0年目:10/1.05≈9.524 を借り、同じ 9.524 を貸すので、正味は 0 です。1年目:借入の返済額 1.0510×1.05=10 を、本国に戻ってくる 10 でまかなうので、正味は 0 です。2年目:2年物の貸付から 1.0510×(1.07)2≈10.904 が支払われます。
これらの金額はどれも今日行った2つの取引で決まっているので、2年目の金利は、R2 がいくらになろうと 10.904/10−1=9.04% です。フォワードレートは、将来の期間について今日観察できる金利です。将来のスポットレート R2 は今日はわからず、f2 に等しくなることはまずありません。
問3 · ストリップス債の価格からフォワードレートを求める
条件:額面1ドルあたりのストリップス債の価格は P0,1=0.95、P0,2=0.88、P0,3=0.80 です。1年物フォワードレート f2 と f3 を(小数第2位まで)求めてください。
f₂(1年目から2年目まで)はいくらですか?
f₃(2年目から3年目まで)はいくらですか?
✅ 正解です! フォワードレートはどれも、隣り合う2つの価格の比です:
0.95/0.88≈1.0795、
0.88/0.80=1.10。
❌ 惜しい! 1/0.95−1≈5.26% は1年物スポットレート
r0,1 で、これは
f1 です。
f2 には、1年目と2年目に満期を迎える債券を比べます:
P0,1/P0,2。
❌ 惜しい! (1/0.88)1/2−1≈6.60% は2年物スポットレート
r0,2 で、2年間の両方にならした金利です。
f2 が対象とするのは1年目から2年目までだけです:
P0,1/P0,2。
❌ 比の向きを確かめましょう。 0.88/0.95−1≈−7.37% は、後に満期を迎える債券の価格を分子に置いています。先に満期を迎える債券のほうが価値が高いので、
1+f2=P0,1/P0,2 です。
❌ 惜しい! 0.95/0.80−1=18.75% は満期1年と3年を比べているので、2年間にまたがっています。
f3 には隣り合う組を使います:
P0,2/P0,3。
❌ 比の向きを確かめましょう。 0.80/0.88−1≈−9.09% は、後に満期を迎える債券の価格を分子に置いています。
1+f3=P0,2/P0,3 です。
❌ 惜しい! (1/0.80)1/3−1≈7.72% は3年物スポットレート
r0,3 で、3年間すべてにならした金利です。
f3 は3年目の分だけです:
P0,2/P0,3。
❌ f₂ を確かめましょう。 1+f2=P0,1/P0,2 を使います。
❌ f₃ を確かめましょう。 1+f3=P0,2/P0,3 を使います。
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時点 t−1 から t までの1年物フォワードレートは、2つの割引債の価格の比です。額面は打ち消し合います:
1+ft=P0,tP0,t−1
1+f2=0.880.95≈1.0795⇒f2≈7.95%
1+f3=0.800.88=1.10⇒f3=10.00%
スポットレートは別の数字です:r0,1≈5.26%、r0,2≈6.60%、r0,3≈7.72%。スポットレートはどれも今日始まる期間の金利で、フォワードレートはどれも後で始まる1年間の金利です。
問4 · 2年物フォワードレート
条件:ある CFO は、3年目に500万ドルを受け取り、5年目にそれを支払います。その間にこのお金が稼ぐ金利を、今日のうちに固定したいと考えています。今日 r0,3=5%、r0,5=6% です。3年目から5年目までの2年物フォワードレート f3→5 を、年率で求めてください。
✅ 正解です! 成長係数の比が2年間の成長で、
≈1.156010 です。その平方根
≈1.0752 が年率です。
❌ 惜しい! 15.60% は2年間全体の成長
(1+f3→5)2−1 です。年率にするには平方根をとります。
❌ 惜しいですが、それは複利ではなく平均です。 (5×6−3×5)/2=7.5 は、スポットレートを単純平均として扱っています。複利で考えると
(1.06)5/(1.05)3≈1.156010 で、
1.156010≈1.0752 です。
❌ 惜しい! 2年間の成長を半分にする
15.60%/2 は、2年間の中での複利を無視しています。代わりに
1.156010 の平方根をとりましょう。
解答を見る
タイムラインを描きましょう。貸し借りは今日合意し、お金は3年目に受け取って5年目に返します。5年物の債券と3年物の債券を比べます:
(1+f3→5)2=(1+r0,3)3(1+r0,5)5=(1.05)3(1.06)5=1.1576251.3382255776≈1.156010
1+f3→5=1.156010≈1.0752⇒f3→5≈7.52%
3年目に受け取る500万ドルは、5年目までに約578.0万ドルになります(5×1.156010=5.78005)。
正解数:0 / 4