線形代数 · 第10回 · 動画2 · インタラクティブ教材
| 部分空間 | 基底の取り方 | 次元 | 属する空間 |
|---|---|---|---|
| 列空間 | A のピボット列(元の行列から!) | ||
| 零空間 | R から求めた特殊解 | ||
| 行空間 | R の 0 でない行 | ||
| 左零空間 | 零行に対応する E の行() |
次元定理: 、
を、1回に1つの操作ずつ簡約行階段形へと簡約していきます。ピボットはどこに現れ、どの列が自由列として残るでしょうか。
💡 の1行目と3行目は同じなので、1つの行が 0 につぶれます。階数は で、ピボットは1〜2列目にあり、3〜4列目は自由列です。
のピボット列の一次結合は に届きます。では、 の列の一次結合で同じことができるでしょうか。
A のピボット列
R の列
💡 のどの列も第3成分が 0 なので、どんな一次結合でも には届きません。行簡約は行空間を保ちますが、列空間は変えてしまいます。だからこそ、 の基底は から読み取らなければならないのです。
を へ簡約し、あわせて を記録しておくと、それぞれの基本部分空間の基底が手に入ります。、、 のどの部分が、どの基底を与えるのでしょうか。
選んだ部分空間の基底
💡 階数 が、すべての次元を決めます。、 なので、4つの部分空間は2つの組になって釣り合います。
、、、階数 のとき:
| 部分空間 | 基底 | 次元 | 取り方 |
|---|---|---|---|
| 列空間 | A のピボット列 | ||
| 零空間 | R から求めた特殊解 | ||
| 行空間 | R の 0 でない行 | ||
| 左零空間 | 零行に対応する E の行 |
次元の検算: ✓、 ✓
問1
行簡約のあとで列空間の基底を取り出すとき、ピボット列の位置は から読み取ります。では、実際の基底ベクトルはどの行列から取りますか。
✅ 正解です! R はどの列がピボット列かを教えてくれますが、実際の基底ベクトルは A から取ります。
❌ 惜しい! 行基本変形は列空間を変えてしまうので、R の列のベクトルは A の列とは違います。
解答:
列空間の基底は、元の行列 A から取らなければなりません。
行簡約からわかるのは、どの列がピボット列か(その位置)です。実際の基底ベクトルは から取る必要があり、 から取ってはいけません。
なぜでしょうか。 行基本変形は列空間を変えてしまうからです。たとえば:
のどの列も第3成分が なので、 の列をどう組み合わせても は作れません。したがって です。
規則: が位置を教え、 がベクトルを与えます。
問2
動画の 行列 (階数 )について、零空間 の次元はいくつですか。
✅ 正解です! dim N(A) = n - r = 4 - 2 = 2 です。自由変数1つにつき、特殊解が1つあります。
❌ 惜しい! 思い出しましょう:零空間の次元 = n - r です。ここで n は(行ではなく)列の数です。
解答:
零空間の次元の公式は次のとおりです:
ここで は列の数、 は階数です:
2つの基底ベクトル(特殊解)は、自由変数を順に1つずつ 1 とおいて得られます:
自由列1つが、特殊解をちょうど1つ与えます。
問3
正しいか誤りか:行基本変形は行列の行空間を保つ。つまり、 とその簡約行階段形 は同じ行空間をもつ。
✅ 正解です! 行基本変形は、元に戻せる行の一次結合なので、行空間は変わりません。
❌ 惜しい! 行基本変形がそれぞれ何をするか考えましょう。ある行を、今ある行の一次結合で置き換えます。しかも E は可逆なので、この操作は元に戻せます。
解答:正しい
行基本変形が行空間を保つ理由は次のとおりです:
どちらの行の組も、もう一方の張る空間の中にあるので、2つの行空間は一致します:。
重要な対比: 行基本変形は列空間を保ちません!この非対称性があるから、行空間の基底は から(0 でない行)、列空間の基底は から(元の行列のピボット列)読み取るのです。
問4
この例の消去行列は で、 です。左零空間 の基底になるのはどのベクトルですか。また、それはなぜですか。
✅ 正解です! R の零行が、それに対応する E の行を指し示し、その行が左零空間の基底ベクトルになります。
❌ 惜しい! R の零行はどれでしょうか。それに対応する E の行が、左零空間の基底ベクトルです。(E のその行)かける A が零行になるからです。
解答:
左零空間の基底は、 の行のうち、 の零行に対応するものから得られます。
なので、 の各行に を掛けると、対応する の行が得られます:
したがって、 の3行目 は を満たします。
検算:
の1行目と3行目は同じなので、その差は消えます。左零空間の次元は です。
正解数:0 / 4