線形代数 · 第11回 · 動画3 · インタラクティブ教材
| 公式 | 名称 | 説明 |
|---|---|---|
| 外積 | 列 行 行列 | |
| 成分の公式 | 各成分は、対応する成分どうしの積 | |
| 階数一の行列への分解 | 階数 の行列は、 個の階数一の行列の和 | |
| 階数の不等式 | 和の階数は、階数の和を超えない |
のどの成分も、ただ1つの積 です。
のどの行も の定数倍で、どの列も の定数倍です。この「方向が1つしかない」という構造こそが、階数が 1 であるということの意味です。
では、どの列も の定数倍で、どの行も の定数倍です。
か を原点まで動かすと、 は零行列になります。階数は になり、2本の直線はどちらも消えます。
階数一の行列を2つ足すと、 は上限の に届くこともあれば、それを下回ることもあります。
和の階数は 、、 のどれにもなりうるので、階数一の行列は加法について閉じていません。したがって、部分空間にはなりません。
問1 · 外積の成分
、 のとき、行列 の 成分はどれでしょうか?
✅ 正解です! (2,1) 成分 = u₂ · v₁ = (−1)(2) = −2 です。
❌ 惜しい! (i,j) 成分 = uᵢ × vⱼ でしたね。(2,1) の位置には、u₂ = −1 と v₁ = 2 を使います。
解答:
の 成分は です。
成分は です。
行列全体は次のとおりです。
よくある間違い:
問2 · 部分空間になるか
正しいか誤りか: の階数一の行列全体の集合は、 行列全体のなすベクトル空間の部分空間である。
✅ 正解です! 階数一の行列は加法について閉じていないので、部分空間にはなりえません。
❌ 惜しい! [[1,0],[0,0]] と [[0,0],[0,1]] を足してみましょう。和の階数はいくつでしょうか?
解答:誤り
階数一の行列は加法について閉じていません。部分空間であるためには、この性質が欠かせません。
反例:
階数一の行列2つの和は階数 2 になりうるので、この集合は、部分空間に必要な「加法について閉じている」という条件を満たしません。
(補足:この集合には零行列も含まれません。零行列の階数は 1 ではなく 0 だからです。)
問3 · 打ち消し合ったあとの階数
行列 の階数は 3 です。 とします。 はいくつでしょうか?
✅ 正解です! A + (−A) = 0 は零行列で、階数は 0 です。階数の不等式のもとでは、大きな打ち消し合いが起こりえます。
❌ 惜しい! A + (−A) は何になるでしょうか? そして、その行列の階数はいくつでしょうか?
解答:
零行列の階数は 0 です。0 でない列が1本もないからです。
この例から、階数の不等式では、左辺が右辺を大きく下回ることもあると分かります。
上限としては階数 6 まで許されますが、実際の階数は 0 です。 なら、 がどんな行列であっても、必ず完全に打ち消し合います。
問4 · 階数一の行列への分解
行列 の階数は 4 です。 を階数一の行列の和として書くとき、必要な階数一の行列の個数の最小値はいくつでしょうか?
✅ 正解です! 階数 r の行列は、行列の大きさにかかわらず、ちょうど r 個の階数一の部品に分解できます。
❌ 惜しい! 階数一の部品の個数は、行列の大きさや成分の個数ではなく、階数に等しくなります。
解答:
階数 の行列は、ちょうど 個の階数一の行列に分解できます。それより少なくはできません。
なので、
行列の大きさ( 個の成分)は関係ありません。個数を決めるのは階数だけです。具体的なベクトル は一通りではありません(正しい分解はたくさんあります)が、階数一の部品の最小個数はいつも階数に等しくなります。
正解数:0 / 4