線形代数 · 第18回 · 動画2 · インタラクティブ教材
| 公式 | 名称 | 説明 |
|---|---|---|
| 2×2 の行列式 | 余因子展開の出発点 | |
| = det( 行目と 列目を消した小行列) | 小行列式 | 一回り小さい行列式 |
| 余因子 | 市松模様の符号をつけた小行列式 | |
| 余因子展開 | どの行 (またはどの列 )に沿って展開してもよい |
余因子の符号 は位置 だけで決まり、チェス盤のように交互に並びます。
💡 は足す順番によらないので、位置 と の符号は必ず同じです。
をどの行や列に沿って展開しても、成分とその の小行列式との積の、符号つきの和に書き直せます。
💡 チャレンジ: 展開に の小行列式が2つしか要らない行または列を見つけましょう。
どの行や列で展開しても、行列式は同じです。けれども、展開する行や列に 0 が1つあるごとに、余因子の計算が1つまるごと消えます。
💡 展開する前に、0 がいちばん多い行や列を探しましょう。必要な小行列式がいちばん少なくて済みます。
問1 · 余因子を計算する
位置 の成分の値が である行列を考えます。2行目と3列目を消すと、残る小行列の行列式(小行列式)は です。
余因子 はいくつですか。
✅ 正解です! は奇数なので、市松模様の符号は です。したがって となります。
❌ 惜しい! 市松模様の符号を忘れていませんか。 は奇数なので、符号は ではなく です。
❌ 惜しい! 成分の値(5)まで掛けてしまっています。余因子に使うのは符号と小行列式だけで、成分そのものは使いません。
❌ 惜しい! 問題が2つあります。余因子には成分の値は含まれません。また、位置 (2,3) の符号は正ではなく負です。
❌ 惜しい! もう一度考えてみましょう。上のヒントが役に立ちます。
解答:
余因子の公式は です。
位置 では:
重要な区別: 余因子は、市松模様の符号と小行列式だけを組み合わせたものです。成分の値 は、行列式への寄与を計算するときに別に使います:。
問2 · 行・列の戦略的な選び方
次の 4×4 行列を考えます:
計算しなければならない 3×3 の余因子がいちばん少ない展開はどれですか。
✅ 正解です! 3列目には 0 が3つあるので、計算すべき余因子は1つだけ。これ以上ない効率です!
❌ 惜しい! 0 がいちばん多い行または列を探しましょう。0 が1つあるごとに、余因子の計算が1つまるごと要らなくなります。
解答:
それぞれの選択肢について、0 でない成分(= 計算しなければならない余因子)の個数を数えます:
| 選択肢 | 成分 | 0 の個数 | 必要な余因子 |
|---|---|---|---|
| 1行目 | 3, 0, 0, 2 | 2 | 2 |
| 3行目 | 0, 7, 1, 0 | 2 | 2 |
| 3列目 | 0, 0, 1, 0 | 3 | 1 ✅ |
| 4列目 | 2, 4, 0, 3 | 1 | 3 |
3列目には 0 が3つあり、0 でない成分は1つ(3行目の 1)だけです。計算しなければならない 3×3 の余因子は1つだけで、これが考えうる最小です!
問3 · 成分の符号と市松模様の符号
ある行列の位置 に成分 があります。小行列式は です。
この成分の行列式への寄与、つまり はいくつですか。
✅ 正解です! 余因子は 、寄与は です。負と負を掛けると正になります!
❌ 惜しい! 符号に注意しましょう。成分は 、余因子は です。負かける負は正の 44 です。
❌ 惜しい! 寄与は 成分 余因子 = です。成分の値に、余因子全体(符号 小行列式)を掛けているか確かめましょう。
解答:
3つの別々の要素:
ステップ1 — 余因子:
ステップ2 — 寄与:
成分の負の符号()と市松模様の負の符号()は互いに無関係です。負かける負は正!
問4 · 正しいか誤りか
主張: 同じ行列でも、異なる行に沿って行列式を展開すると、異なる行列式の値が得られることがある。
✅ 正解です! 行列式はただ一つに決まります。どの展開(どの行でも、どの列でも)でも同じ値になり、違うのは手間だけです。
❌ 惜しい! 行列式は、行列によって決まる一つの値です。展開の選び方を変えると計算の道筋は変わりますが、たどり着く数はいつも同じです。
❌ 惜しい! もう一度考えてみましょう。上のヒントが役に立ちます。
解答:誤り
行列式は、正方行列それぞれに対応するただ一つの数です。どの行やどの列に沿って余因子展開しても、必ず同じ値になります:
選び方が影響するのは計算量だけです。だからこそ、答えを変えずに「0 を探して」手間を最小にできるのです。
正解数:0 / 4