線形代数 · 第26回 · 動画2 · インタラクティブ教材
| 公式 | 名称 | 説明 |
|---|---|---|
| 二次形式(2×2) | は対称行列 | |
| 平方完成 | 平方和への分解 | |
| ピボット: | ガウスの消去法 | 平方和で平方の外に出る係数 |
| 乗数: | 消去の手順 | 平方の内側のずれ |
| ピボットがすべて | 正定値性の判定 | 行簡約から定値性を判定 |
ピボット の符号によって、 の等高線は楕円、平行な直線、双曲線のいずれかになります。
楕円はお椀の等高線です。交わる 2 本の直線は鞍の形に、平行な直線は退化した谷の形に対応します。
での平方完成の各手順は、ガウスの消去法の一つひとつの手順とぴったり対応しています。
乗数は平方の内側のずれに、ピボットは平方の外側の係数になります。
次の問題で理解を確かめましょう。
問1
次の対称行列を考えます。 ガウスの消去法を使うと、2 つのピボットはいくつになりますか。
✅ 正解です! ピボットがどちらも正なので、 は正定値です。
❌ 惜しい! それはピボットではなく、 の対角成分です。2 つ目のピボットは消去のあとで変わります。
❌ 惜しい! 消去の手順を見直しましょう。 ではなく です。
❌ 符号の間違いです。 ではなく です。
❌ 惜しい! もう一度考えてみましょう。上の説明がヒントになります。
解答:
1 つ目のピボットは (1,1) 成分で、 です。
乗数は です。1行目の 倍を2行目から引くと、新しい (2,2) 成分は次のようになります。
同じことですが、
ピボットは 3 と 2 です。どちらも正なので、 は正定値です。
問2
正しいか誤りか:対称行列 の成分がすべて正ならば、 は正定値である。
✅ 正解です! 成分が正でも、正定値であるとは限りません。それを保証するのは、ピボットが正であることだけです。
❌ 惜しい! これはよくある落とし穴です。行列 は成分がすべて正ですが、不定値です。
❌ 惜しい! もう一度考えてみましょう。上の説明がヒントになります。
解答:
誤りです。判定の基準は成分が正かどうかではなく、ピボットが正かどうかです。
動画に出てきた反例: は成分がすべて正ですが、
なので、 は不定値です。実際、 を代入すると次のようになります。
正しい判定法: が正定値であるのは、ピボットがすべて正のとき、かつそのときに限ります。
問3
について を平方完成すると、次の分解が得られます。
平方の内側の係数 3 は、ガウスの消去法の言葉でいうと何にあたるでしょうか。
✅ 正解です! ピボットは平方の外側の係数に、乗数は平方の内側のずれになります。
❌ 惜しい! 1 つ目のピボットは 3 ではなく (1 つ目の平方の外側の係数)です。
❌ 惜しい! 2 つ目のピボットは (2 つ目の平方の外側の係数)です。
❌ 惜しい! で、3 ではありません。
❌ 惜しい! もう一度考えてみましょう。上の説明がヒントになります。
解答:
分解は次の形をしています。
の場合:
つまり、3 は消去の乗数 です。(2,1) 成分を 0 にするために、1行目に掛けてから2行目から引く数のことです。
動画の決め台詞:ピボットは外に、乗数は中に。
問4
を考えます。その二次形式 を分類してください。
✅ 正解です! ピボットの一つが 0 なので、この二次形式はただ一つの平方 になります。0 以上ですが、直線 上では 0 です。
❌ 惜しい! 2 つ目のピボットは で、正ではありません。 を試すと なので、この二次形式は狭義に正ではありません。
❌ 惜しい! 分解すると完全平方 になるので、決して負にはなりません。
❌ 惜しい! 成分がすべて正で、 のとき となるので、負定値にはなりえません。
❌ 惜しい! もう一度考えてみましょう。上の説明がヒントになります。
解答:
に消去法を行います。
平方和への分解:
平方なので決して負になりませんが、直線 (0 でないベクトルからなる直線全体)の上では0 になります。したがって、この二次形式は半正定値です。
半正定値のしるしは、負のピボットではなく、欠けた(0 の)ピボットです。
正解数:0 / 4