線形代数 · 第26回 · 動画3 · インタラクティブ教材
| 概念 | 公式 | 意味 |
|---|---|---|
| 勾配が 0 | 臨界点の場所がわかる | |
| ヘッセ行列(2 変数) | 二階偏導関数を並べた行列 | |
| 極小の判定 | かつ | は正定値 |
| 鞍点の判定 | は不定値 | |
| 固有値による判定 | 固有値がすべて正: | 正定値と同値 |
二次式 では、ヘッセ行列は定数になります:
ピボット とヘッセ行列の行列式によって、原点が極小か、極大か、鞍点かが決まります。
💡 チャレンジ: と を固定したまま、 をどこまで大きくすると、交差項が対角成分に打ち勝ってお椀が鞍に崩れるでしょうか?
ヘッセ行列の固有ベクトルは等高線の主軸です。それぞれの固有値の符号が、その軸に沿った曲がり具合を表します。
💡 の成分はすべて正なのに、固有値の一つは負です。正定値かどうかを決めるのは成分の符号ではなく、行列式です。
問1
を考えます。原点でのヘッセ行列は次のとおりです:
原点は極小、極大、鞍点のどれでしょうか?
✅ 正解です! ピボット かつ なので、 は正定値です。
❌ 惜しい! ピボット と行列式 を確かめましょう。極小になるには、どちらも正でなければなりません。
解答:
2 つの判定を両方とも当てはめます:
両方の条件を満たすので、 は正定値です。原点は極小で、曲面はお椀の形です。
問2
ある学生がこう主張しています:「行列 は、成分がすべて正なので正定値に違いない。」
正しいか誤りか?
✅ 正解です! なので、 は不定値(鞍点)です。
❌ 惜しい! を計算してみましょう。本当に正でしょうか? 成分が正でも、正定値とは限りません。
解答:
成分が正だからといって正定値になるわけではありません。行列式を計算します:
行列式が負なので、 は不定値です。固有値の一方は正、もう一方は負です。対応する曲面はお椀ではなく鞍の形です。
この学生は、成分をピボットや固有値と取り違えています。行列式の条件を必ず確かめましょう。
問3
関数 について、原点でのヘッセ行列を求め、臨界点を分類してください。
の行列式はいくつで、原点はどの種類の臨界点でしょうか?
✅ 正解です! なので、鞍点です。
❌ 惜しい! 符号に注意しましょう:。交差項は符号をひっくり返すほど大きいでしょうか?
解答:
二階偏導関数を計算します:
したがって
行列式は
なので、 は不定値で、原点は鞍点です。曲面は、ある固有ベクトルの方向には上に曲がり、別の固有ベクトルの方向には下に曲がります。
問4
ヘッセ行列が正定値である二次式のグラフ を、水平な平面 で切ります。 平面にできる曲線はどんな形でしょうか?
✅ 正解です! 正定値 → 閉じた有界な等高線 → 軸が の固有ベクトルの向きにそろった楕円です。
❌ 惜しい! 正定値とは、曲面がどの方向にも上向きに曲がっているということです。お椀を水平に切ると、切り口はどんな形になるでしょうか?
解答:
ヘッセ行列が正定値なら、曲面はどの方向にも上向きに曲がるお椀です。お椀を水平に切ると、閉じた曲線、具体的には楕円になります。
これに対して:
等高線の形が、行列の性格を表す幾何的なしるしなのです。
正解数:0 / 4