線形代数 · 第28回 · 動画2 · インタラクティブ教材
| 公式 | 意味 |
|---|---|
| 特異値分解(SVD) | |
| 対称行列の固有値分解。 の列が固有ベクトル | |
| 対称行列の固有値分解。 の列が固有ベクトル | |
| から を求めて符号を固定する |
特異値は を満たします。ここで は の固有値です。
から を作ると、式は にまで縮み、 は跡形もなく消えます。
と は大きさが違うのに、0 でない固有値はすべて共通で、どれも に等しくなります。
固有ベクトルは符号の違いまでしか決まりません。 で求めれば、 の符号が に固定されます。
を使う近道を理解できたか確かめましょう。
問1
から を作るとき、 が式から「消える」のは、そのどの性質のおかげですか。
✅ 正解です! が直交行列であることで、真ん中の積が単位行列になります。
❌ 惜しい! 打ち消し合うには が必要で、これは が直交行列だから成り立ちます。
解答:
真ん中の因子は です。 は直交行列なので となり、式は次のように縮みます。
は完全に消えます。打ち消し合いを生むのは、 が正方行列であることでも、 が特定の形をしていることでもなく、直交性です。
問2
の固有値が だとします。 の特異値はいくつですか。
✅ 正解です! .
❌ 惜しい! 特異値は の固有値の平方根で、0 も含まれます。
解答:
特異値は の固有値の平方根です。
したがって 、、 です。
0 もれっきとした特異値で、 が非自明な零空間をもつことを示しています。よくある間違いは、平方根をとり忘れて固有値そのものを答えてしまうことです。
問3
を 行列とします。 と の固有値について正しいのはどれですか。
✅ 正解です! 余分な 0 を抱えるのは、大きいほうの行列です。
❌ 惜しい! 0 でない固有値は共通です。余分な 0 を抱えるのは大きいほうの行列(ここでは )です。
解答:
は 、 は です。「 と は 0 でない固有値が同じ」という一般的な事実から、2つの行列の 0 でない固有値は同じです。それが (多くても 個)です。
大きいほうの行列 ()は、余分な 0 を抱えているだけです。 と比べて、0 の固有値を 個多くもちます。
問4
正しいか誤りか: の固有値分解から を求めたあと、 を得るいちばん安全な方法は、 の固有値分解を別に計算することである。
✅ 正解です! 別々に計算すると符号が食い違うおそれがあります。代わりに を使いましょう。
❌ 惜しい! 別々に計算すると、符号の対応が崩れることがあります。安全な求め方は です。
解答:誤り。
固有ベクトルは符号の違いまでしか決まりません。 と を別々に計算すると、符号が食い違うことがあります。 と が互いに「逆向き」になってしまい、 が成り立たなくなるのです。
直し方は、まず を求め、次の式で から を導くことです。
こうすれば の符号が に選んだ符号に固定され、再構成した が にぴったり等しくなることが保証されます。
正解数:0 / 4