線形代数 · 第8回 · 動画2 · インタラクティブ教材
| 公式 | 名称 | 説明 |
|---|---|---|
| 一般解(完全な解) | 特解 + 零空間のベクトル | |
| 特解 | 自由変数をすべて 0 とおいて求める | |
| 零空間成分 | 零空間の基底ベクトルの一次結合 | |
| 零空間の次元 | = 列の個数 |
と をあらゆる値に動かしたとき、 が から離れることはあるでしょうか。
💡 、零空間の基底 では、どちらも です。そのため を足すと は動きますが、 はまったく動きません。
の解の集合は、零空間の直線を原点から離れるようにずらしたものです。どれだけずれているのでしょうか。
💡 ずらし終えた直線はアフィン部分空間(「フラット」)です。向きも次元も と同じですが、 のときは原点を通らないので、部分空間ではありません。
解は存在するか、そしてそれは一意か。この2つの独立したスイッチが、解の構造全体を決めます。
💡 列空間が存在を決め、零空間が一意性を決めます。2つは独立したテストで、両方を満たすときに限り、解はただ1点になります。
問1
動画の連立方程式は、行基本変形で次の階段形になります。
「自由変数を 0 とおく」という手順を使うと、特解 はどうなるでしょうか。
✅ 正解です! 自由変数()を 0 とおき、後退代入すると 、 が得られます。
❌ 惜しい! 思い出しましょう。この手順では、まず自由変数(ピボットのない列に対応する変数)をすべて 0 とおき、それから後退代入でピボット変数を求めます。
解答:
ステップ1:自由変数を見つけます。ピボットは1列目と3列目にあるので、 と が自由変数です。
ステップ2:自由変数を 0 とおきます:、。
ステップ3:下の行から上へ、後退代入します。
2行目から:
1行目から:
問2
正しいか誤りか: のとき、 の解の集合は の部分空間である。
✅ 正解です! のとき、零ベクトルは を満たしません。したがって解の集合は部分空間ではなく、アフィン部分空間です。
❌ 惜しい! のとき、零ベクトルは を満たすでしょうか。部分空間は必ず を含みます。
解答:誤り
部分空間は零ベクトル を必ず含みます。ところが のときは、
となるので、 は解の集合に入っていません。部分空間の一番基本的なテストに落ちてしまうのです。
解の集合はアフィン部分空間(「フラット」)です。形も次元も零空間と同じですが、 だけ原点から平行移動しています。フラットが部分空間になるのは、原点を通るとき(つまり のとき)だけです。
問3
行列 の階数は 3 です(ピボット列が3本)。連立方程式 が解をもつとき、解の集合の次元はいくつでしょうか。
✅ 正解です! 列が7本で階数が 3 なので、自由変数は 個。解の集合は4次元です。
❌ 惜しい! 次元は自由変数の個数、つまり(列の個数)−(階数)に等しくなります。もう一度考えてみましょう。
解答:4
ステップ1:未知数を数えます。行列の列は7本なので、未知数は7個です。
ステップ2:自由変数を数えます。
ステップ3:自由変数1つにつき、零空間の基底ベクトルが1本得られます。
ステップ4:解の集合は +(4次元の零空間)で、 の中の4次元のフラット(アフィン部分空間)です。
解の集合の次元は、いつでも自由変数の個数に等しくなります。
問4
がちょうど1つの解をもつことを保証する条件の組はどれでしょうか。
✅ 正解です! 存在には が、一意性には零空間が自明であることが必要です。両方そろえば、解はちょうど1つに決まります。
❌ 惜しい! 思い出しましょう。列空間が存在を決め、零空間が一意性を決めます。解がちょうど1つになるには、両方の条件が必要です。
解答:b ∈ C(A) かつ N(A) = {0}
解がちょうど1つになるには、両方の条件が同時に成り立たなければなりません。
| 列空間の判定 | 零空間の判定 | 結果 | |
|---|---|---|---|
| かつ | ✅ 存在する | ✅ 一意 | ちょうど1つ |
| かつ | ✅ 存在する | ❌ 一意でない | 無数 |
| ❌ 存在しない | 関係ない | 解なし |
両方の条件が必要で、どちらか一方だけでは十分ではありません。
正解数:0 / 4